日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。
今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
今年も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。
目次
はじめに
石鹸シャンプーが人気ですが、髪の毛に良いのでしょうか?
シャンプーは髪の毛や頭皮の皮脂や汚れを落とすために界面活性剤が必ず入っていますが、
界面活性剤にはその原料によって6種類あることは、「シャンプーで薄毛に毛が生えるのか?」で説明しましたよね。
- 天然物 (天然物由来)
- 石けん系 (天然物由来)
- 脂肪酸エステル系 (天然物由来)
- アミノ酸系 (天然物由来)
- 高級アルコール系 (石油由来)
- 石油系 (石油由来)
このうち、最近人気があるのが、
石鹸系の界面活性剤を使った「石鹸シャンプー」とアミノ酸系系面活性剤を使った「アミノ酸シャンプー」ですが、
今日は「石鹸シャンプー」について調べてみました。
石鹸シャンプーってなに?
石鹸は動物性の脂や、植物性の油をアルカリで反応させた界面活性剤です。
石鹸の作り方には、
・ 天然の油脂に苛性ソーダを反応させて石鹸とグリセリンに分ける鹸化法
・ 油脂から脂肪酸をとり、苛性ソーダで中和して作る中和法
がありますが、最近は、石鹸は生分解性が良く環境にも良いとされ、使い終わった天ぷら油などから石鹸を作ったりすることも盛んにおこなわれているからご存じだと思います。
原料となる油脂や脂肪酸は弱い酸性ですが、強いアルカリの苛性ソーダで中和するので、出来る石鹸は、最終的にアルカリ性になります。
石鹸は2つに分けられる
ちょっと難しいのですが、石鹸シャンプーの大事なところですから、、
石鹸は作るときに使われるアルカリの種類によって2つに分けられます。
①脂肪酸ナトリウム(ソーダ石鹸)
油脂を水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)で反応させた石鹸
→ 固形石鹸や粉石鹸になる
②脂肪酸カリウム(カリ石鹸)
油脂を水酸化カリウム(苛性カリ)で反応させた石鹸
→ 液体石鹸になる
石鹸シャンプーは脂肪酸ナトリウム(ソーダ石鹸)や脂肪酸カリウム(カリ石鹸)を界面活性剤として使用しているシャンプーのことなのです。
石鹸は、安全志向や自然志向、そして環境保護に興味のある方に人気なのです。
Sponsored Link
石鹸シャンプーの特徴と効果
石鹸シャンプーの特徴ですが、これは、石鹸の界面活性剤としての特徴と言うことになりますが、
- 洗浄力が高い
- 生分解性が高い
- 歴史が長い
ということです。
石鹸の界面活性剤としての効果は非常に高く、石鹸シャンプーで洗髪すると皮膚までスッキリしたような感じになります。
生分解性とは、 物質が微生物によって分解される性質で、石鹸は土中や水中の微生物で容易に分解されますので石油系界面活性剤より環境に優しいのです。
石鹸は、すでにローマ時代に動物の脂に木灰などを混ぜて作られていたといわれ長い歴史は安全性を保証しています。
石鹸シャンプーの洗浄力は強い
種類 | 高級アルコール系 | 石鹸系 | アミノ酸系 |
洗浄力 | 非常に強い | 非常に強い | やや弱い |
皮脂 | 取り過ぎる傾向 | 取り過ぎる傾向 | 適度に取る |
石鹸の界面活性剤としての能力は非常に高く、皮脂を取り除く力が強いので、衣類の洗濯等に使う場合には非常に適しています。
しかし、石鹸を頭髪を洗うときに使うと、やや洗浄力が強すぎ、頭髪や頭皮の皮脂をやや取りすぎる傾向にあるいわれています。
石鹸シャンプーのメリットとデメリット
石鹸シャンプーのメリット
- 生分解性が高く、環境にやさしい
- 洗浄力が高く、しっかりと皮脂を除去できる
- 洗い上がりがスッキリとして爽快感がある。
- 古くから使われているので安全
- 天然原料を使用している
石鹸シャンプーのデメリット
- 洗浄力が高すぎ皮脂を取り過ぎてしまうことがある
- 洗髪後は髪の手触りが悪くキシミやすい
- 洗浄力が強いのでヘアカラーの色落ちが早い
- アルカリ性であるのでやや肌に刺激性がある
- 温泉水や硬水では泡立ちが悪い
- 石鹸カスが残留しやすい
Sponsored Link
石鹸のデメリットを改善した石鹸シャンプー
ここまで読んでいただくと、
石鹸シャンプーは皮脂を取り過ぎて泡立ちも悪く髪がきしんで、、
と悪いことばかりに感じてしまうかも知れませんが、
石鹸シャンプーは無添加で、合成界面活性剤に比べて頭皮には安全で優しいのです。
- 充分にすすぐ
- クエン酸などでリンスする
- 洗髪後にコンディショナーを使う
ということで、石鹸シャンプーのデメリットを除くことが出来ます。
石鹸シャンプーで洗髪するとスッキリした爽快感が最高!とやみつきになる人も多いのです。
下記のサイトでは石鹸シャンプーでの洗髪のコツを伝授しています
石鹸シャンプーも進化している
皮脂を取り過ぎずに、洗髪後のきしみを無くし使用感の良い、改良されて石鹸シャンプーも販売されているようです。
また、
石鹸シャンプーと、アミノ酸シャンプーの良い所組み合わせた新しいタイプの石鹸シャンプー
石鹸のアルカリ性を中性にした石鹸シャンプー
なども販売されているようです。
敏感肌の方、皮脂が多く脂性の方は石鹸シャンプーの使用を考えてみることも良いでしょう。
改良型の石鹸シャンプーについては、さらに情報を収集してアップいたしますね。
関連記事(一部広告を含む)