日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。
今日もご覧になっていただきありがとうございます。
今日も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。
はじめに
育毛剤で最も売れているのは大正製薬のリアップです。
しかし、アンファーが2018年8月にリアップのジェネリック第一号となるメディカルミノキ5を発売して以来、
それこそ堰を切ったように、
と、6製品ものリアップのジェネリックが発売されました。
大正製薬も負けじとリアップのバージョンアップである「リアックX5プラスネオ」を発売して対抗しましたが、、、
今度は女性用リアップのジェネリックが発売されました。
アートネチャーが女性用育毛剤ハナミノキを新発売
アートネチャーは創業から50年。
全国に273店舗、売上げ394億円にも達する、あらゆる髪の毛の悩みに対応する国内切っての毛髪企業です。
アートネチャーは増毛や育毛ケアだけに留まらず、独自の育毛剤の開発販売も手がけているのですが、
同社としては初めての女性用発毛剤である「LABOMO ヘアグロウ ハナミノキ」を2020年8月4日に発売しました。
詳しく見る ⇒ アートネチャー・プレスリリース
これまでの女性の髪へのニーズは、
- 美しいツヤのある髪を保つ「美髪」
- 健やかな髪を育てる「育毛」
でしたが、
最近は、
- 新しい髪を生やす「発毛」への関心が高まっており
全国のアートネチャーに来店する女性は、
- 根本的に「髪を生やしたい」と思っている
という願望があることが明らかになったというのです。
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アートネチャーのハナミノキはリアップのジェネリック
アートネチャーが初めて発売した女性用育毛剤は、
LABOMO ヘアグロウ ハナミノキ という製品名です。
- 販売名 : LABOMOヘアグロウ ハナミノキ
- 区分 : 第1類医薬品
- 主成分 : ミノキシジル1%
- 効能効果 : 壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防
- 価格 : 4,960円(税込)62mL
- 製造販売 : カイゲンファーマ(株)
アグロウ ハナミノキの有効成分は「ミノキシジル1%」です。
これを聞いて何かを思い出しませんか?
そうです、大正製薬のリアップです。
大正製薬は 1999年にリアップをし発売しましたが、その時はミノキシジル 1%溶液だったのです。
リップは2009年にリアップX5としてミノキシジル5%溶液に変わりました。
女性用として、
- 2005年 リアップレディ(ミノキシジル1%)
- 2011年 リアップリジェンヌ(ミノキシジル1%)
が発売されています。
そうです。
LABOMOヘアグロウ ハナミノキはリアップリジェンヌのジェネリックなのです。
アートネチャーは、2019年10月30日にリアップのジェネリック・ヘアグロウ ミノキシ5を発売しましたが、
今回は女性用のリアップのジェネリックを発売したのです。
男性用のヘアグロウミノキシ5の製造販売元もカイゲンファーマ(株)で女性用のヘアグロウ ハナミノキもカイゲンファーマが製造しています。
カイゲンファーマは「改元」という風邪薬で有名な会社ですね。
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リアップリジェンヌとハナミノキの違い
アートネチャーが新発売したハナミノキは大正製薬のリアップリジェンヌのジェネリックだったのです。
大正製薬の男性用のリアップの有効成分であるミノキシジルの濃度は5%ですが、
女性用のリアップリジェンヌのミノキシジルの濃度は1%ですが、どうして違うのでしょう?
アメリカでは、男性用のミノキシジルの濃度は5%、女性用は2%でしたが、2014年に女性用でも5%の濃度が認可されました。
女性用が2%とされていたのは、臨床試験の結果、5%と2%で効果の差がなく、有害事象の発生率が5%でやや高かったためですが、2014年に改訂されたのです。
日本でも男性用では発売当初の1999年には1%でしたが、10年後の2009年には、5%での有効性と有害事象の検討結果、5%が認可されました。
女性用では1%というのは「女性では5%での効果と副作用が検討されていないため」なのです。
大正製薬のアップリジェンヌとアートネチャーのハナミノキの有効成分と、用法用量は同じです。
異なるのは価格で、アートネチャーのハナミノキがやや安いようです。
ミノキシジル | 価格 | |
リアップリジェンヌ | 1% | 5,170円 |
ハナミノキ | 1% | 4,960円 |
どちらを選ぶかはあなたの判断ですが、
ただ、
でもお知らせしましたが、
大正製薬のリアップでもリアップリジェンヌでも「ヒトにおける有効性確認試験」がおこなわれており、
リアップレディ」(有効成分:ミノキシジル1%)は、6ヵ月使用後において毛髪数の増加が認められ、太い毛髪の増加も認められました。
ということが確認しれています。
アートネチャーのハナミノキでは「ミノキシジルが1%含まれている」ことは確認されていますが、ヒトでも有効性は未確認なのです。
これがジェネリックなのです。
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まとめ
40代女性の育毛剤を選ぶときの5つのポイントでも書きましたが、内を選ぶかは悩ましい問題ですが、有効性が同じで低価格の製品の登場は歓迎すべきです。
男性用のミノキシジル製剤では下記の様に競合が激しく価格戦争になっています。
商品名 | 発売元 | 容量 | 価格(税込) | |
リアップX5プラス | 大正製薬 | 60ml | 7,611円 | |
リアップX5プラスネオ | 大正製薬 | 60ml | 7,750円 | |
1 | メディカルミノキ5 | アンファー | 60ml | 7,800円 |
2 | リグロ EX5 | ロート製薬 | 60ml | 7,560円 |
3 | ミノアップ | 東和薬品 | 60ml | 7,612円 |
4 | ミノゲイン | サンドラッグ | 60ml | 5,378円 |
5 | ミノキシジルローション | 日本ジェネリック | 60ml | 7,560円 |
6 | ミノファイブ | パピコム | 60ml | 5,378円 |
7 | ミノグロウ | 岩城製薬 | 60ml | 5,378円 |
8 | リザレック | 興和 | 60ml | 3,774円 |
9 | ヘアグロウ ミノキシ5 | アートネチャー | 60ml | 6,960円 |
10 | 加美乃素デルタ | 加美乃素 | 60ml | 4,950円 |
注)消費税が10%になった関係で表示した価格は多少異なります
女性用のミノキシジル製剤も、大正製薬とアートネチャーだけで無く、格安な製品が登場してほしいものですね。