本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。
今日もご覧になっていただきありがとうございます。
今日も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。
はじめに
最近のGoogle検索で「コロナハゲ」や「コロナ脱毛」が増えているとのことです。
先日、
スキンヘッドのあばれる君はコロナ脱毛ではなくコロナハゲだった
という記事を書いたら何人かから、
「コロナハゲ」や「コロナ脱毛」は本当ですか?
という質問をもらいました。
そこで、「コロナハゲ」や「コロナ脱毛」についてお研究論文がないかと探していたのですが、
「新型コロナウイルスで重症化した男性の8割は薄毛だった」
という興味深い論文を見つけました。
新型コロナウイルスで重症化した男性の8割は薄毛だった
最近、若い人でのコロナウイルス感染者が増えており、
コロナ脱毛やコロナ薄毛を気にしている人が多いようです。
新型コロナウイルスで重症化した男性の8割は薄毛だった
という論文を発表したのは、
米国ロードアイランド州にあるブラウン大学医学部のCarlos Wambier教授で、
5月21日にアメリカの皮膚科学会誌であるJournal of the American Academy of Dermatologyに掲載されました。
新型コロナウイルス感染の治療を受けている男性患者について調べたところ、同年齢に比べて薄毛の男性が多かったというのです。
Androgenetic Alopecia Present in the Majority of Hospitalized COVID-19 Patients – the “Gabrin sign”
詳しく見る ⇒ Journal of the American Academy of Dermatology
研究グループは、スペインのマドリードにある病院で、
新型コロナウイルス感染の治療を受けている男性患者について調べたところ、
1つの病院では41人の男性患者の71%が薄毛に悩んでおり、
もう一つの病院でも122人の男性患者の79%が薄毛に悩んでいることが分かったというのです。
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肥満はコロナ重症化や薄毛の原因
上に紹介した論文では「コロナの重症化男性では薄毛が多かった」という調査だけで、
コロナ重症化の男性はどうして薄毛になるのか?
ということは明らかになっていません。
Carlos Wambier教授は6月4日のDaily Telegraphの取材に対して、
若ハゲの男性はコロナ感染で重症化しやすい
というコメントをしています。
Bald men at higher risk of severe case of Covid-19, research finds
Researchers suggested that baldness should be considered a risk factor, dubbing it the ‘Gabrin sign’
詳しく見る ⇒ Daily Telegraph
これによると、
若ハゲと言われる男性型脱毛症の原因はアンドロゲンといわれる男性ホルモンの分泌増加が関与しているが、
新型コロナウイルス感染における重症化は男性に多く、
男性ホルモンが新型コロナウイルスの攻撃性を強めている
と言うのです。
2002年に中国南部の広東省から端を発した重症急性呼吸器症候群(SARS)のウイルスでも男性ホルモンがウイルスの攻撃性を強めたといわれており、
卵巣を摘出して男性ホルモンの割合を増加させたマウスではSARS感染による死亡率が高くなることも確認されていると言うのです。
すなわち、
- 男性ホルモンはコロナ重症化の原因
- 男性ホルモンは男性型脱毛症の原因
であることから、
男性型脱毛症の男性はコロナ感染で重症化しやすい
ということなのです。
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まとめ
男性型脱毛症の男性はコロナ感染で重症化しやすい
ということはまだ動物実験や仮説の段階ですが、
Carlos Wambier教授は、
若齢で薄毛に悩んでいる男性や、
閉経後に薄毛が気になっている女性は、
新型コロナウイルスに感染しないように十分注意するようにと勧告しています。
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