日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。
今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
今日も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。
目次
はじめに
はじめに
薄毛やハゲの解消に最も期待されているのは毛髪の再生医療ですね。
国内ではいくつかの毛髪再生医療の研究が進んでいるのですが、
最も進んでいるのは資生堂の毛髪再生医療で、資生堂は頭髪再生医療の臨床試験を開始
していますし、理研と京セラの再生医療研究も臨床試験を開始し、理研の頭髪の再生医療も実現間近
のようです。
しかし、数年後に毛髪の再生医療が実現化しても、
当面の対象は火傷や外傷など頭髪を失った人が対象で、老化やAGAによる薄毛やハゲは適応外になるようなのです。
そんな中で、老化やAGAでも適応になる再生医療が実際に行われています。
先日の週間誌FLASHに記事が掲載されましたのでご覧になった方もいるかと思いますが、
今日はアヴェニューセルクリニックの薄毛の再生医療の話しをしようと思います。
アヴェニューセルクリニックの脂肪幹細胞による頭髪の再生医療
これは、
週刊FLASH 2018年9月25日号 に掲載された、
ガチです 注射一本で頭髪がフサフサに!
という記事です。
詳しく読みたい方はAmazonでバックナンバーを購入できますからお読みくださいね。
記事には具体的な治療例も掲載されていました。
69歳の男性の例ですが、
1回の注射で、47日後に薄毛がここまで回復したというのです。
この治療は、
「脂肪幹細胞治療」というもので、
東京・青山にあるアヴェニューセルクリニックで行われています。
アヴェニューセルクリニックの薄毛の再生医療とは
アヴェニューセルクリニックの頭髪の再生医療というと思い浮かべる方もおられると思います。
そうですね、
でもお知らせした、
多血小板血漿(PRP)療法による薄毛治療で有名です。
PRP療法というのは、
多血小板血漿療法や自己細胞による若返りを意味するACR療法(Autologus Cell Rejuvenation Therapy )ともいわれるもので、
1990年頃に、アメリカのマイアミ大学の外科医ロバート・マークス教授によって開発された療法であり、
簡単にいえば、
自分の血液の血小板を患部に注射するだけです。
2年前にニューヨークヤンキースの田中将大投手がヒジの靱帯断裂を手術したときにもPRP療法がおこなわれましたが、
PRP療法は、
- 顔のシワやシミ
- 目の下のクマ
- 口元のほうれい線
などの他、薄毛の回復にも効果があるのです。
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アヴェニューセルクリニックお脂肪幹細胞による薄毛再生医療
今日お話しする脂肪幹細胞による薄毛の再生医療はPRP療法とは全く異なります。
幹細胞とは、種々の細胞や組織にもなることができる万能細胞のことです。
万能細胞と言えばiPS細胞を思い浮かべると思いますが、
山中伸弥教授の開発したiPS細胞(人工多能性幹細胞)は人工的に作り出した幹細胞で、
実はあなたの体内にも幹細胞があるのです。
私たちの身体の骨髄や脂肪組織には幹細胞があるのです。
脂肪にある幹細胞が脂肪幹細胞でその幹細胞を利用したのが「脂肪幹細胞による薄毛の再生医療」なのです。
週間誌FRASHに記事に脂肪幹細胞を利用した薄毛の再生医療の模式図がありましたので引用させてもらいました。
具体的には、
- 腹部から1~2gの脂肪を採取(大きさでは米粒1~2粒大)
- 血液を60cc程度採血
- 血液成分と培養液で脂肪細胞を培養して脂肪幹細胞を増殖させる
- 3~4週間で脂肪幹細胞は1億個ほどに増殖
- 脂肪幹細胞を特殊な器具で頭皮に注入
- 10分くらいで薄毛部分の1,000ヵ所ほどに注入
という非常に簡単なことなのです。
写真を示した69歳の男性の場合には、
1回の注入で頭皮の地肌がほぼ見えなくなる程度に毛が生えてきており、
生えた毛もコシががあるしっかりした頭髪だそうです。
なお、脂肪幹細胞は冷凍保存してあり2回目の注入も可能だそうです。
週間誌FRASHによればアヴェニューセルクリニックの薄毛再生医療の費用は、
- 1回目の注入 : 60万円
- 2回目以降の注入 : 30万円
で、合計4回まで注入することができるそうです。
4回まで行えば合計金額は150万円になります。
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アヴェニューセルクリニックの脂肪幹細胞に薄毛の再生医療は安全か?
脂肪幹細胞による頭髪の再生医療は、
価格的には自家植毛と同じくらいの金額になります。
自毛移植は、日本皮膚科学会は植毛をAGA治療法として推奨していますが、
自毛移植では自毛植毛では100~200万円くらいかかるのです。
しかし、
自毛移植は安全な手術ですが、きちんとした技術のある医療機関で受けるべきですから注意してください。
詳しく見る ⇒ 自毛移植は費用よりも術後が心配
では、
アヴェニューセルクリニックの脂肪幹細胞による頭髪の再生医療は安全なのでしょうか?
脂肪幹細胞を用いた頭髪の生成医療はそれほど一般的ではありません。
というのは、
2014年に「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」が施行され、
細胞を用いた再生医療では、厚生労働省により、安全性、細胞の入手、管理体制などが厳しく審査されるのです。
細胞を用いた再生医療を実施するためには、厚生労働省に「再生医療等提供計画」を提出して認可を受ける必要があるのです。
厚生労働省では、
再生医療等を受けようとする際には、厚生労働省のホームページから、
再生医療等提供機関の名称や受けようとする再生医療等の名称を確認するととも に、
医師からの十分な説明を受け、理解・納得した上で検討してください 。
と医療機関の確認を奨励していますが、
アヴェニューセルクリニックは、
毛髪の加齢性変化による減少に対しての自己脂肪由来間葉系幹細胞を用いた局所注射療法
として登録されています。
確認する ⇒ 厚生労働省・再生医療等提供計画一覧
さらに、
アヴェニューセルクリニックは、頭髪の再生医療だけではなく、
- 脳梗塞後遺症
- 変形性関節症
- リンパ浮腫
- 皮膚の加齢性変化
- 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
- 難治性アトピー性皮膚炎
など多くの疾患での再生医療の認可を受けています。
アヴェニューセルクリニックの薄毛再生医療は学会でも発表
2年前になりますが、
2016年9月に大阪で第25回日本形成外科学会基礎学術集会が開催され、
「毛・毛髪再生の基礎から臨床応用に向けて」というシンポジウムが開催されたのですが、
このシンポジウムでは、
理化学研究所:豊島公栄氏
北里大学医学部寄附講座 再生医療形成外科学 : 佐藤明男氏
慶應義塾大学医学部 形成外科 : 貴志和生氏
らとともに、
アヴェニューセルクリニックの井上啓太医師も、
脂肪幹細胞の薄毛再生医療の研究について発表し、多くの注目を浴びています。
毛髪の再生医療には様々な研究がなされ、実際に施術もされています。
理研や資生堂が行っている毛髪再生医療では髪の毛を産み出す毛包からの再生を目指していますが、
AGAや老化による薄毛では毛包が健在ですから、
- PRP療法における頭髪の再生
- 脂肪幹細胞を用いた薄毛の再生
でも薄毛を改善することが可能なのです。
しかし上にも書きましたように、
厚生労働省では、
再生医療等を受けようとする際には、厚生労働省のホームページから、
再生医療等提供機関の名称や受けようとする再生医療等の名称を確認するととも に、
医師からの十分な説明を受け、理解・納得した上で検討してください 。
と医療機関の確認を奨励していますから、
充分に信頼のおけるクリニックで施術を受けるようにしてください。
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