日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。
今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
今日も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。
はじめに
気になっていた理化学研究所(理研)と京セラの頭髪の再生医療。
2016年7月12日に京セラは、
理研とオーガンテクノロジーズと共同で脱毛症を治療する技術や製品の開発を開始する
とプレスリリースしました。
2020年の実用化を目指すとしていたのですが、その進捗が気になっていました。
そして昨晩、NHKのニュースで、
理研は2019年に臨床研究を開始する
との報道されました。
2020年の実用化もを目指す
いよいよ、頭髪の再生医療が現実味を帯びてきました。
理研の頭髪再生医療の臨床試験もうすぐ
京セラは2016年7月12日に、
脱毛症を治療する技術や製品の開発を開始するとして、
- 京セラ : 細胞加工機器開発など
- 理化学研究所、オーガンテクノロジーズ : 幹細胞培養技術開発、製造工程の確立、前臨床試験など
との分担により、
2020年の頭髪の再生医療が現実化を目指すと発表しました。
詳しく読む ⇒ 京セラと理研が頭髪の再生医療を開始
その後、進捗に関する新たなニュースがなかったのですが、
昨日、
来月から安全性を確かめる動物実験を始めると
発表したのです。
詳しく読む ⇒ 理研・プレスリリース
理研のプレスリリースによれば、
- 来月7月から毛包の安全性を確認する動物試験を開始
- 2019年に毛髪再生の臨床研究を開始
- 2020年に毛髪再生の実用化を目指す
とのことです。
いよいよ、
2020年には頭髪の再生医療が実現するようです。
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理研の頭髪の再生医療とは
理研の頭髪の再生医療の概要は京セラと理研が頭髪の再生医療を開始にも書きましたが、
簡単にご説明しましょう。
頭髪は髪の毛の根元にある毛包という部分の毛母細胞で作られることはご存じですよね。
理研の頭髪の再生医療は、毛包を作ってしまおうという技術なのです。
具体的には、
脱毛症の患者から健康な毛包を採りだし、
人工的に毛包を大量に作り、
できあがった毛包を患者の脱毛した部分に植え込むのです。
この毛包を作る技術は既に確立し、
来月7月からマウスに移植してがん化やアレルギー反応がでないかなどの安全性試験をおこない、
安全性が確認できれば、
2019年に脱毛症患者での臨床試験を行い、
2020年には実用化するという計画なのです。
さらに、
作り出した毛包を頭皮に植え付ける器械も開発し、移植の機械化も開発したのだそうです。
研究グループの辻孝チームリーダーによると、
患者から取り出した組織から3週間で髪の毛10,000万本に相当する毛包の種を5,000個を作ることができるとのことです。
日本皮膚科学会は薄毛治療では自毛移植を推奨していますが、
自毛移植で薄毛を改善するには1,000~3,000本程度の移植が必要ですが、
理研の頭髪の再生医療では1回の施術で10,000本の発毛が期待できるとのことですから凄い技術です。
頭髪の再生医療については、国内の頭髪の再生医療の現状でお知らせしたように、
資生堂も2016年から臨床試験を開始するなど複数のプロジェクトが進行しており、
頭髪の再生医療の実現も間近のようです。
気になるのは価格です。
薄毛治療は保険が適用されない自由診療ですが、
資生堂では自毛移植に対抗出来るような価格設定を目指すとしていますから100万円台ではないでしょうか、、、
辻孝チームリーダーは、
育毛剤や服薬による育毛効果は限定的だが、再生医療をによる治療では大きな効果が期待できるとコメントしていますので期待して良いでしょう。
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