日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。
今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
今日も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。
目次
はじめに
実は先日、このサイトを読んでくださっている方から、
こんな質問がありました。
こめかみの部分が薄くなってきましたが、今まで育毛とかしたことなくどうしたらいいかわかりません。
どんな商品を選べばいいんですか。 どんな栄養を摂取すればいいのですか。
シャンプー、育毛液、塗るタイプどんなものを使えばいいのでしょうか。
シャンプーというのは洗い流してしまうので本当に効果あるのか疑問ですが。
よろしくお願いします。
こんな内容でした。
こめかみの生え際の薄毛はAGAの兆候です
質問の内容は、
- どんな育毛剤を選べばいいのか?
- シャンプーは効果が有るのか?
- 髪の毛にいい食べ物は?
という3点だと思いますので、答えていきたいと思います。
こんなことが気になりませんか?
- 抜け毛が増えてきた
- 柔らかい毛が多くなってきた
- 髪のボリュームがなくなってきた
- スタイリングがしにくくなった
- 分け目以外に割れ目が目立ってきた
- 全体的に髪の毛が細くなってきた
- 抜け毛が前よりも細い
上の項目で、心当たりがあったらそれはAGAの前兆です。
AGAの自己診断
上の項目にいくつか心当たりがある方は、AGAの自己診断をしてみてください。
詳しくは、『AGAの自己診断』の頁に書きましたが、この方法はAGAクリニック等でも行われている日本皮膚科学会の診断方法です。
頭頂と耳の穴を結ぶ線と、こめかみの生え際(角額)の線、この2本の線の距離が2センチよりも狭ければAGAと診断されます。
こめかみ部分の薄毛が気になっている貴男は、AGAに非常に近いと思われます。
AGAの進行は早い
下の図は日本皮膚科学会のAGAの分類表です。
Ⅰ型からⅦ型に分類されますが、何もしないで放っておくとドンドン進行してしまいます。
ハゲてから元に戻すのは非常に大変です。
AGAは、治療より早めの予防です。
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どんな育毛剤を選べばいいのか?
結論:5α-リダクターゼ抑制作用の有る育毛剤を選ぶこと
それは、AGAは5α-リダクターゼという酵素によって作られるジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンが育毛を抑制しているからです。
AGAでは5α-リダクターゼを抑制してDHTの産生を抑える必要があるのです
5α-リダクターゼ抑制作用の育毛剤
最も効果が有るのは、プロペシアです。
プロペシアは医療用医薬品で、皮膚科やAGAクリニックで診察を受けてからでなければ入手することができません。
プロペシアは、我国で唯一のAGA治療薬ですから最も効果が期待できるのですが、性機能に関する副作用があることが知られています。
詳しくは、『プロペシアの勃起不全(ED)の副作用が怖い』をご覧下さい。
AGAの分類表で、Ⅳ型くらいまで進んだAGAであれば医療機関で受診してAGAの服用をオススメしますが、こめかみ部分の薄毛が気になる程度の貴男であれば、性機能の副作用があるプロペシアは必要ないと思います。
薬用プランテルがオススメ
AGAが余り進行していなければ、植物成分で作られていて副作用の心配がなく、5α-リダクターゼ抑制作用のある『薬用プランテル』がお薦めです。
薬用プランテルの主成分であるヒオウギエキスにはイソフラボンが含まれ、イソフラボンには5α-リダクターゼ抑制作用があることは科学的にも証明されていますから安心です。
リアップには5α-リダクターゼ抑制作用がない
『リアップ』は国内で最も売れている育毛剤ですが、その主な作用は血管拡張です。
リアップには5α-リダクターゼ抑制作用がありませんから、リアップだけでAGAの進行を抑えることはできませんが、血行促進や成長因子刺激による発毛効果が期待できますから、併用しようが効果的です。
薬用プランテル + リアップ
シャンプーはAGAに効果が有るのか?
結論:シャンプーには育毛効果はない
シャンプーの販売会社には悪いのですが、現在のシャンプーにAGAにおける発毛効果は期待できません。
シャンプーの使用目的は、頭皮の皮脂除去です。
毛穴の奥には皮脂腺があり、皮脂を分泌しています。
皮脂は頭皮の乾燥を防止したり、髪の毛の表面を被いキューティクルを保護します。
皮脂分泌過剰では毛穴が詰まったり発毛が阻害され「脂漏(しろう)性脱毛症」になることがありますので、
過剰な皮脂は適宜、シャンプーを使って除去する必要があります。
シャンプーは化粧品
育毛剤やシャンプーは薬事法によって、
- 医療用医薬品
- 一般用医薬品
- 医薬部外品
- 化粧品
の4つに分類されます。
多くのシャンプーは、化粧品に分類され、「効能や効果を謳うことはできない」のです。
一部のシャンプーは、医薬部外品として認められている製品もありますが、科学的な根拠のある「育毛効果はない」というのが現状だと考えて良いでしょう。
髪の毛にいい食べ物は?
結論:薄毛対策では食べ物が一番大切
このサイトのタイトルどおり、薄毛対策には『髪の毛にいい食べ物』が一番重要です。
いくら薄毛に効果の有る育毛剤を用いても、髪の毛を作る栄養が足りなければ髪の毛は生えてきません。
髪の毛は身体の他の臓器とは異なって、その95%は蛋白質でできており、その97%はケラチンという蛋白質で作られているのです。
ですから、髪の毛を作るには蛋白質が非常に重要なのです。
米国サイト Top Ten of City が発表している「Top 10Foods for Healthy Hairs」は前にご紹介しましたように、
- サーモン
- クルミ
- 牡蠣
- スイートポテト
- 卵
- ホウレンソウ
- レンズ豆
- ヨーグルト
- ブルーベリー
- 鶏肉
であることを紹介いたしました。
これらは、必ずしも日本人に馴染みのあるものばかりではありません。
このサイトでは、日本人が抵抗なく日常的に食べるものとして、大豆食品をオススメしています。
- 大豆には良質な蛋白質が含まれる
- 大豆にはAGAの原因である5α-リダクターゼ抑制作用があるイソフラボンが含まれている
からです。
日本人でAGAが増えているのは食の西洋化が進み、大豆製品を摂らなくなったからだと唱える科学者もいるほどです。
大豆のイソフラボンは、トウガラシのカプサイシンと一緒に摂ると吸収も良いという成績もあり、面白い食べ方も紹介していますから、ご覧下さい。
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AGA対策は自分でやる方が良い
現在、育毛サロンが数多く存在しています。
ポスターやテレビや雑誌の派手な宣伝を行っています。
直ぐにでも毛が生えるようなキャッチフレーズで、薄毛の方は気を引かれるのですが、科学的根拠が明らかでないものも多いのです。
独自の理論や新しい治療法を展開するサロンやクリニックも多いのですが、いずれも科学論文や2重盲検比較試験などの実証結果は公表されていないのがほとんどです。
これらの施術やサプリメントを高額な値段によって販売、施術しているのですが、効果についての裏付けや保障もないのです。
そして結局、ミノキシジル(リアップ)やフィナステリド(プロペシア)を使用していることから、きわめて不誠実であるといわざるをえません。
高いお金を出せば、それだけ効果も高いように感じてしまうのですが、
現実的に薄毛を改善する画期的な医療は存在しないのです。
薄毛対策は、
- 髪の毛にいい食べ物
- 健全な頭皮環境
- 薄毛のタイプに合った育毛剤
を用いて、根気よくやる以外に方法はないのです。
貴男のAGAは初期段階だと思いますので、上の3点を守れば必ず克服できると思います。
AGA克服のポイント
脱毛を克服するには「3つのP」があるといわれています。
- 有効な治療から始める(Proven treatment first)
- 写真を撮る(take Pictures)
- 根気良く続ける(be Patient)
ということです。
髪にはヘアサイクルがあり、いくら効果のある育毛剤を使っても、直ぐにフサフサというわけにはいきません。
医療用医薬品のプロペシアでさえ、効果が有った と判定されるまでに6ヵ月も要しているのです。
薄毛対策は根気が大事です。
根気よく続ければ貴方の薄毛は必ず回復するのです。
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