女性の薄毛にはさまざまな原因があり、原因に合った対応をする必要があります。
毎日新聞の医療プレミアムでは、
女性の薄毛に原因には、
- 加齢
- 男性ホルモンの影響
- 出産後のホルモンの作用
- 全身性の病気や持病
- 薬の影響
があるとしています。
このサイトでも女性の薄毛について最新の情報をお伝えしていますが、
今日は女性の薄毛における、
- 全身性の病気や持病
- 薬の影響
についてご説明したいと思います。
女性の薄毛の5つの原因
11月25日、毎日新聞の医療プレミアムの特集は、
女性の薄毛と脱毛 五つの原因
ということで、
横浜労災病院皮膚科の齊藤典充部長が、女性の薄毛の原因について述べていました。
薄毛の原因は分からないことも多いが、原因が分かれば改善の方法もあるというのです。
女性の薄毛の原因は男性に比べて幅広い要因が考えられるが、
女性の薄毛や脱毛の主な原因には、
- 加齢
- 男性ホルモンの影響
- 出産後のホルモンの作用
- 全身性の病気や持病
- 薬の影響
の5つがあるというのです。
加齢による薄毛は女性だけでなく男性も同じなのですが、ある意味では避けて通れない要因です。
しかし、
- バランスの良い栄養
- 充分な睡眠
とともに、
- 紫外線をさける
- ストレスを避ける
などを心掛ければ髪の毛に留まらず体の老化のスピードを下げることは可能です。
女性の薄毛の原因の1つには、
男性ホルモンの影響がある
と聞くと不思議に思う方もおられるかと思いますが、
このサイトではFAGAといわれる「女性男性型脱毛症」については何回もお話ししましたからご存じだと思います。
40歳代後半の更年期以降には、エストロゲンが急激に減少するため、相対的に男性ホルモンが優位になり、女性でも男性型脱毛症(AGA)の症状が表れることがあるのです。
詳しく見る ⇒ FAGAは女性のAGA
出産後のホルモンの作用とは、産後脱毛症といわれる分娩に伴うホルモンの急激な変化に伴う一時的な脱毛症です。
詳しく見る ⇒ 産後脱毛症とは
そして残りの2つとして、
- 全身性の病気や持病
- 薬の影響
を挙げています。
この2つについてはこのサイトでも触れてきましたが充分な説明をしていなかったかもしれません。
そこで、
- 全身性の病気や持病による女性の薄毛
- 薬の影響による女性の薄毛
についてお話をしようと思います。
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全身性の病気や持病が原因の女性の薄毛
横浜労災病院の齊藤典充氏は、
女性の薄毛は病気が原因のことも少なくなく、
女性で比較的多い脱毛などの症状が見られる疾患として、
- 膠原病
- 貧血
- 甲状腺疾患
- 腎臓疾患
を挙げています。
医療プレミアムでは、女性に多い膠原病と脱毛については次回に解説しますとしていますが、
気になるでしょうから私の方から説明しましょう。
膠原病(こうげんびょう)というのは1つの病気を指すのではなく、共通する性質の病気を総称する用語で、
具体的には、
- 関節リウマチ
- 全身性エリテマトーデス
- シェーグレン症候群
など免疫系疾患の総称です。
以前は、膠原病=難病 というイメージが強かったのですが現在は奏功する治療薬も開発されています。
膠原病の多くは自己免疫疾患で、本来は外敵を攻撃する免疫系が自分の組織を攻撃してしまうのです。
円形脱毛症も自己免疫疾患の1つであることを思いだしていただけましたでしょうか?
詳しく見る ⇒ 円形脱毛症
リンパ球や白血球などの免疫担当細胞が毛母細胞を外敵だと勘違いして攻撃してしまうのです。
特に、全身性エリテマトーデスでは脱毛の症状が顕著だといわれ、脱毛により罹患に気付くこともあるそうなのです。
全身性エリテマトーデスの罹患率は1万人に1人程度ですが、患者は20代~40代の女性が多く、女性の罹患率は男性の10倍といわれています。
大阪大学大学院医学系研究科皮膚・毛髪再生医学寄附講座 の板見智教授は、自著の「専門医が語る毛髪化学最前線」では、
抗リウマチ薬である、
- サラゾスルファピリジン
- メサラジン
などは副作用として脱毛が見られると記しています。
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女性の薄毛は薬が原因かもしれない
医療プレミアムでは、意外に知られていないのは、薬の影響による脱毛だと述べられています。
抗がん剤の副作用による脱毛はよく知られています。
毛母細胞の細胞分裂はがん細胞にも匹敵するほど細胞分裂が盛んな細胞なのですが、
がん細胞の増殖を抑える抗がん薬は毛母細胞の細胞分裂まで止めてしまうのです。
しかし、最近、頭皮を冷却して血行を低下させることにより抗がん薬による脱毛を防ぐ方法が開発されています。
詳しく見る ⇒ 乳がんの抗がん薬の脱毛を止める
医療プレミアムでは、
- 鎮痛薬
- 胃薬
- 抗生物質
- 抗うつ薬
- 降圧薬
などが原因となって毛が抜けることがあるとしています。
板見智 教授の「専門医が語る毛髪化学最前線」 でも、
鎮痛薬や胃薬などでも薄毛や脱毛が起きる場合があるとして、
- アルミノプロフェン
- アンフェナク
- イブプロフェン
- インドメタシン
- ジクロフェナク
- スリンダク
- ナプロキセン
などの非ステロイド性鎮痛薬で脱毛の副作用が見られることがあり、
薬の影響で休止期の髪の毛の割合が増えたり成長期の期間が短くなるためではないかとしていますが、
IFGF-1の育毛理論で有名な岡嶋研二氏は「解熱鎮痛剤により育毛物質であるIGF-1が減少することにより脱毛が起こる」と述べています。
薬による脱毛は、
- 鎮痛薬
- 胃薬
- 抗生物質
- 抗うつ薬
- 降圧薬
などで見られることがあるとのことですが、
抗うつ薬や降圧薬などは医者の処方によるものですから、指示にしたがって服薬している限りにおいては大きな心配はありませんが、
鎮痛薬や胃薬など、個人の判断で服薬する薬においては慢性的に服薬を続けることはできるだけ避けたほうが賢明かもしれません。
女性の薄毛の原因にはさまざまなものがあることがお分かりになっていただけたでしょうか?
あなたの薄毛の原因は何かお分かりになったでしょうか?
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