女性にとって髪の悩みは深刻です。
特に40歳代後半から薄毛に悩む女性が急増しており薄毛で悩む女性は1,700万人もいるといわれています。
日本人の成人女性の3人に1人が薄毛に悩んでいることになり、
女性用のヘアケア市場は男性を上回る勢いで伸びています。
女性の脱毛症にも、
- 産後脱毛症
- 牽引性脱毛症
- 脂漏性脱毛症
などいくつかあるのですが、
女性の脱毛症の多くはびまん性脱毛症で最近は女性男性型脱毛症とも言われるようです。
女性に多いびまん性脱毛症の原因ははっきりしていますから、
きちんとした手入れをすれば必ず回復するのですが、
大事なことは治療よりも予防の方が簡単だということです。
貴女の薄毛はどこまで進んでいますか?
女性の薄毛対策では早めの対策開始が鉄則です。
女性の薄毛のタイプはびまん性脱毛症
男性の脱毛症では、
AGAといわれる男性型脱毛症が多く、
- こめかみの生え際が後退する
- 頭頂部がハゲる
という、
俗に言う、
- M字ハゲ
- O字ハゲ
というタイプです。
しかし、
女性で薄毛に悩む人は「びまん性脱毛症」の人が多いのです。
女性の脱毛症はびまん性脱毛症
びまん性脱毛症の「びまん」とは「瀰漫」とも書きますが、「病変が広がる」というような意味で、
薄毛が広範囲に広がっていく症状のことを指すのです。
男性の場合のM字ハゲではこめかみ部分の生え際が後退して髪の毛がなくなったり、
O字ハゲでは頭頂部がまるくハゲて毛がなくなってしまうのですが。
女性のびまん性脱毛症では、
- 頭頂部が全体的に薄毛になってしまう
- 髪のボリュームがなくなってしまう
- 頭皮の地肌が透けて見えるようになる
というのが特徴なのです。
このびまん性脱毛症は、40歳代など中年期以降の女性によくみられる脱毛症で、
脱毛部位が頭頂部であるために気が付かないことも多く、
気づいたときには脱毛症状がかなり進行してしまっていたということも少なくないのです。
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女性の薄毛のびまん性脱毛症の分類
男性の薄毛は日本皮膚科学会が、進行度をはかる基準として「ハミルトン・ノーウッド分類」により、初期のⅠ型から最終のⅦ型までに分けています。
日本皮膚科学会では女性の薄毛についての分類基準は設けていませんが、
世界的には女性の薄毛にその進行度合いによっていくつかの分類が設けられています。
Classifications of Patterned Hair Loss: A Review
詳しく見る ⇒ 原著論文
代表的なものは、
Ludwig が定めたルードウィッグの分類です。
この分類では脱毛の進行の程度により3段階に分類しています。
- TypeⅠ : 前額部の生え際から1〜3cm後からラインと頭頂部の限定した部位での希薄化
- TypeII : TypeⅠの領域内における顕著な髪の毛の希薄化
- TypeIII : TypeⅠとIIにおける領域内の完全な脱毛
ルードウィッグの分類では、前頭ぶにおける髪の毛の保存を強調したのですが、
Ebling and Rook による分類では、
前頭部の脱毛も含む5段階の分類を提唱しています。
TypeⅠ、Ⅱはルードウィッグの分類と同じですが、TypeⅢでは前頭側部の頭髪の希薄化も加え、TypeIVでは前頭と側頭部における脱毛、TypeVでは男性の脱毛パターンに類似した頭頂部の完全な脱毛を加え、
女性における脱毛症でも、拡散型と前頭側頭部の脱毛を伴う男性型の脱毛があることを考慮した分類としたのです。
いかがでしょうか、
あなたの薄毛はどこまで進行していますか?
女性の薄毛は男性より進行が遅いのですが、女性の薄毛であるびまん性脱毛症もここまで進む可能性があるのです。
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びまん性脱毛症の原因
最近、女性男性型脱毛症という言葉を聞くようになりました。
男性の男性型脱毛症はAGA(Androgenetic Alopecia)
ですが、
女性の女性男性型脱毛症はFAGA(Female AGA)のことで、femaleは女性のという意味です。
女性男性型脱毛症の定義は明確ではないのですが、最近は、びまん性脱毛症のことを女性男性型脱毛症とも言うようで、
アメリカでは3,000万人が女性男性型脱毛症で悩んでいると言われています。
男性のAGAでは男性ホルモンの一種であるDHAが髪の毛の成長を抑えてしまうことが原因なのですが、
女性の男性型脱毛症でも男性ホルモンが関与していると言われています。
詳しく見る ⇒ 女性男性型脱毛症とは
女性の体でも副腎から男性ホルモンが分泌されており陰部の体毛の発育などに関与しているのですが、
40歳代後半の閉経に伴って女性ホルモン(エストロゲン)が急減すると、相対的に男性ホルモンが有意になり、
髪の毛の成長を抑制しているのではないかと言われています。
さらに、
閉経に伴う女性ホルモンの低下は女性の薄毛の第一の原因です。
女性ホルモン(エストロゲン)には発毛促進作用が有るのですが、
エストロゲンは閉経に伴って急激に低下するため髪の毛の成長も低下してしまうのです。
女性の薄毛を防ぐには
40歳代後半から顕著になる女性の薄毛の第一の原因はエストロゲンの急激な低下です。
エストロゲンの急激な低下は、
- 突然の発赤や発汗
- イライラ
- 腰痛
- 頭痛
などの更年期障害を引き起こしますが、やがて治まります、、、
髪の毛の脱毛も、更年期障害がやがて解消するように、急激な脱毛の進行は治まるのですが、
老化も伴って脱毛は穏やかに進行すると言われています。
びまん性脱毛症は、
- 閉経に伴うホルモンバランスの変化
- 加齢に伴う変化
が大きな原因ですから、
できるだけストレスを取り除き、食生活を見直すことも大事です。
40歳代の女性の薄毛を防ぐにはでもお話ししましたが、
大豆製品には植物性エストロゲンと言われるイソフラボンが含まれており薄毛対策には有効です。
詳しく見る ⇒ 40歳代の薄毛には大豆が良い
そして髪の毛に悪いといわれているファストフードや動物性脂肪が多く含まれている食品を控え、バランスのとれた食事を心がけてください。
こめかみから頭頂部にかけて頭皮マッサージによる頭皮の血行改善も効果的です。
育毛剤を使うときには、
- ヒオウギエキスなどの植物性エストロゲンを含むもの
- 育毛を活性化する作用があるもの
- 老化の原因である活性酸素を取り除く作用があるもの
を選ぶようにしてください。
具体的には、
が代表的なものです。
育毛剤はちょっと使って効果がなかったと言ってすぐに変えてしまわずに、半年間は使い続けるようにしてください。
また、薄毛対策では治療よりも予防が鉄則です。
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