日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。
今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
今日も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。
目次
はじめに
2月初めからつい先日まで約1ヵ月間アメリカのコロラド州に行ってきました。
その間は余り記事をアップできず申し訳ありませんでした。
それでも、朝は4時頃に起きて記事を書いたのですが、1ヵ月間で4記事でしたね、、。
しかし、
トランプ氏の独特な髪型は植毛のせいではないか、との記事は面白かったでしょう?
欧米人は日本人よりもハゲている人が多いといわれています。
私の友人であるTomはドイツ系アメリカ人ですが、まだ30歳後半なのにもちろんハゲ。
失礼、まだ薄毛です。
Tomと薄毛やハゲについて話してきました。
そして、
アメリカにおける薄毛や若ハゲの対処法についても聞いて来ました。
結論から言えば、
薄毛やハゲの治療や予防に関しては日本の方がはるかに恵まれています。
努力すれば必ずよみがえります。
努力すれば、、ですよ。
欧米人は若くしてハゲや薄毛になりやすい
友人のTomはまだ30歳後半なのですが、c。
坊主頭にしていますから余り違和感がないのですが、髪の毛を伸ばしていたらモロにハゲだということが分かります。
奥さんは美人、子供はまだ小学生です、完璧な薄毛です。
欧米人にはハゲが多いですね。
以前に、2009年にアデランスが調査した「薄毛世界地図」というのをご紹介したので読んでくださったと思いますが、
薄毛の国別ベスト10は、
- チェコ
- スペイン
- ドイツ
- フランス
- アメリカ
- イタリア
- ポーランド
- オランダ
- カナダ
- イギリス
と、欧州や北米が占めています。
日本は14位、韓国20位、中国は21位です。
欧米系の男性では友人のTomのように30歳台で薄毛が始まり、男性の80%で程度の差はあれ薄毛化すると言われています。
一方、
日本をはじめアジア系男性では、薄毛化が見られるのは40歳台頃からで、薄毛の発生頻度も全体の50~60%といわれています。
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背の低い欧州系の男性は若ハゲになりやすい
若ハゲの原因の一つには、
食生活の欧米化
が上げられています。
昔は若くしてハゲる日本人はそれほど多くはなく、
戦後の欧米諸国の食文化の導入によって食生活が欧米化したことが若ハゲの原因の一つであると考えられ、アメリカのような肉や小麦を主体とした食生活は髪の毛に良くないと言われています。
もちろん、ストレス、不眠、喫煙などの生活環境も良くないのですが、、。
その他には、遺伝的な要因もあるようで、先日アップした、ハゲに関する遺伝子が特定されたとの記事を読んでくださったと思います。
さらに先週、
背の低い欧州系の男性は早期脱毛症になるリスクが高い
との研究論文が発表されました。
Meta-analysis identifies novel risk loci and yields systematic insights into the biology of male-pattern baldness.
くわしく読む ⇒ 原著論文
この論文は、ドイツのボン大学の研究グループによるもので、
若年性脱毛症のリスクに関わる63個の遺伝子変異を特定したというのですが、
これらの遺伝子の一部が低身長にも関係しているというのです。
これまでの研究においても、
AGA(男性型脱毛症)では心臓病や前立腺がんのリスクが高い
といわれているのですが、これは男性ホルモンと関係があり、
今回の、低身長では若ハゲのリスクが高いとの研究成果も、
体が小さいと思春期の始まりが早い、
ということと関連しているのではないかと推察されています。
思春期の始まりが早いと言うことは、男性ホルモンの分泌が盛んになる時期が早いということなのです。
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アメリカの男性は薄毛やハゲでも似合う
欧米人ではハゲや薄毛が多ので、余り薄毛やハゲを気にしていない傾向があります。
友人のTomも、もちろん彼自身もですが、奥さんもTomの薄毛を全く気にしていません。
というか、薄毛やハゲでもそれなりに様になっているのです。
薄くなったら坊主頭にしたり、スキンヘッドにしてしまう人が多く、またそれが似合っているのです。
日本人の頭は鉢が開いたといいますが、鉢(はち=額からその上の部分)が開いた(つまり横に広がった)頭ということで、「鉢」と形状が似ているため頭蓋骨のことを鉢というのです。
一方、欧米人の頭は、横幅が狭く奥行きがあるのです。
したがって、
日本人は生え際の間隔が広く薄毛がより目立ちやすいのです。
アメリカの薄毛治療の現状
Tomに、アメリカにおける薄毛治療の現状を聞いたのですが、
薄毛を気にしていないからか、余り情報を持っていません。
しかし、
日本人はどうしてそんなに髪の毛を気にするんだと不思議がりながらも、友人にも電話したりして調べてくれました。
その結果は、
- 薄毛治療薬(プロペシアとロゲイン)
- 低出力レザー育毛器
- 自毛移植
- PRP(Platelet-Rich Plasma)療法
が一般的だというのです。
薄毛治療薬(プロペシアとロゲイン)
アメリカでも薄毛治療薬と言えば、プロペシアとロゲイン(日本ではリアップ)です。
なお、アメリカではザガーロは薄毛治療薬としては承認されていません。
しかし、
プロペシアにはポストフィナステリドシンドロームという、プロペシアの服薬を止めた後にも後遺症があるということで、コロラド州でも訴訟問題になっているとのことでした。
ロゲインは大きなスーパーやドラッグストアーで購入できます。
濃度などは日本と同じでした。
しかし、ドラッグストアーやスパーの、ヘアケアのコーナーには、「育毛剤」と称するようなものはありませんでした。
国内では、育毛作用があるという医薬部外品の育毛剤がたくさん販売されていますが、アメリカにはないようです。
低出力レザー育毛器
低出力レーザー育毛器はこのサイトでも紹介していますからご存じでしょう。
そうです、ヘアマックスです。
ヘアーマックスに似たレーザー育毛器はその他にも販売されているようで、
TVコマーシャルでやっていましたが、FDA(日本の厚労省に相当)が承認したのは、ヘアマックスと毛一種類だとのことでした。
自毛移植
自毛移植はアメリカでも富裕層でおこなう人が多いそうです。
トランプ大統領の変なヘアスタイルは後頭部の髪の毛を前頭部に移植したからだとの噂もあるのですが、
自毛移植については日本のクリニックの方が技術は上ではないでしょうか、、、。
PRP(Platelet-Rich Plasma)療法
PRP療法は、アメリカで最も注目を集めている薄毛治療法だそうです。
PRPとは、Platelet-Rich Plasmaのことで、日本語で言えば「多血小板血漿」です。
自分の血小板を用いて組織再生や若返りを行うもので、多血小板血漿注入療法と呼ばれるものです。
ヤンキースの田中投手が肘の靱帯断裂の治療にこの方法を用いて短期間で再建したことは有名です。
この療法は薄毛治療だけでなく、顔のシワをなくしたりする美容外科でも使われているそうで、Tomの奥さんもやってみたい!と言っていました。
PRP法による薄毛治療については前にもご紹介したのですが、近日中に改めてご紹介したいと思います。
まとめ
いかがでしょうか。
1ヵ月のアメリカ滞在中に、皆さんのお役に立てばと薄毛治療に関する情報収集をしてきました。
アメリカ人は日本人ほど薄毛に対して神経質になっていないようですが、やはり元々あった髪の毛はできる限りいつまでも残したいものです。
プロペシアもリアップも日本でも手に入りますし、
低出力レーザー育毛器も国内で入手できます。
自毛移植に関しては日本の技術の方が優れていますし、
さらには、
フィンジアなどのようなAGAに効果があるという育毛剤もたくさんありますので、
薄毛治療に関しては日本の方が好条件でだな、と感じた次第です。
しかし、
薄毛は3ヵ月程度では回復できませんので、継続と努力が大事だということです。
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