日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。
今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
今日も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。
はじめに
読者の方から質問がありました。
髪の毛を黒くする食べ物や漢方薬について教えてくださいという内容でした。
白髪に悩んでおられる方のようですが、白髪を食べ物や漢方薬で黒くすることが出来るのかを調べてみました。
このサイトを良く訪れてくださっている方から質問がありました。
簡単に纏めてみますと、
髪を黒くするには、どんな物を食べたら良いのでしょうか。
髪を黒くする漢方薬はありますか、またその値段はいくらくらいでしょうか。
という、2点に付いての質問でした。
男性の方で年齢は分かりませんが、白髪に悩んでいるということから若い方なのではないでしょうか。
白髪の原因や予防などについてはこのサイトでも取り上げていますが、このような質問がありましたので、
今日は、「白髪を食べ物や漢方薬で黒くすることが出来るのか」ということについて書いてみたいと思います。
白髪の原因
白髪は老化やストレスによってできるものだと信じられてきました。
白髪の原因の一つは老化であることは間違い有りません。
白髪を嫌うのは、老けて見えるからに他なりません。
悲しみの余り一晩で髪の毛が真っ白になった、、、というようなことは小説などで目にすることがありますが、髪の毛が一晩で真っ白になることはあり得ません。
髪の毛が白いのは、皮膚が黒いのと同じように、メラニン色素によるものです。
人間の髪の毛のメラニン色素には、ユーメラニンとフェオメラニンの2種類があります。
- ユーメラニン : 黒色
- フェオメラニン : 黄色~赤色
ユーメラニンとフェオメラニンの割合によって真っ黒な髪の毛や赤毛や金髪になるのです。
白髪は根元から白くなる
髪の毛は毛根部分の毛母細胞によって産み出されます。
毛母細胞は、メラニン色素を細胞内に取り込んで髪の毛を黒や赤にしているのです。
髪の毛は植物のように先端部分が成長するのではなく、毛根部の毛母細胞が細胞分裂で髪の毛の細胞を作り出して髪の毛を下から持ち上げるように延びていくのです。
ですから、先端部分の黒い髪が白くなることはあり得なく、伸びた髪の毛が一晩で白髪になるようなことはないのです。
白髪の原因が解明された
このサイトでもお知らせしましたが、
2011年2月に東京医科歯科大学の西村教授は、
白髪の原因は「17型コラーゲンの減少による」
ということを明らかにしています。
詳しく見る ⇒ 白髪の原因
毛根部よりやや上のバルジ領域といわれる部分に、髪の毛の元である幹細胞やメラニン色素の幹細胞があるのですが、
17型コラーゲンが不足すると、メラニン色素を作り出すメラノサイトという細胞の元となる細胞が少なくなるため、メラニン色素が作られなくなって白髪になると言うことです。
- 17型コラーゲンが減少する
- メラノサイト幹細胞が少なくなる
- メラノサイトが少なくなる
- メラニンの量が少なくなる
というのが白髪になる機序だというのです。
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白髪に良い食べ物
さて、質問のあった、
- 髪の毛を黒くする食べ物
ですが、
一般的には、
といわれています。
というようなこともありますが、
要するに、ファストフードなどはできるだけ避けて、偏っらない食事内容は髪の毛に良くないということです。
そして注目したいのは、
東京医科歯科大学の藤田紘一郎名誉教授の本です。
このサイトでもご紹介しましたが、藤田紘一郎氏は55歳の時に禿げてきたのですが、76歳では黒々としてきたということです。
詳しく見る ⇒ 藤田紘一郎の髪がフサフサになった理由
写真でも明らかなように、ふさふさしてきただけではなく、黒々としてきています。
藤田氏は寄生虫や腸内細菌の研究で有名な方で発毛は腸内革命だとしています。
藤田紘一郎氏が実践したのは、「糖質制限食」です。
糖質制限食とは、糖尿病の食事療法で炭水化物の摂り過ぎを抑える食事法です。
炭水化物の摂りすぎは、活性酸素を増やし、老化の原因になるというのですが、
老化を防げば白髪も黒々としてくるようです。
白髪の原因が17型コラーゲンの減少であることを明らかにした西村教授も東京医科歯科大学ですね、、、。
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白髪に良い漢方薬
髪の毛に良い漢方薬についてもこのサイトで以前にご紹介したことがありますが、
漢方における髪の毛に対する考え方は非常に参考になります。
漢方では、髪の毛は、
髪は血餘(けつよ)なり
といわれます。
漢方では、血は、血液だけでなく、ホルモンなどの体内の液体の全てを含めた体液を指し、栄養素の循環、体内の調整、老廃物の除去を行う機能など、生命活動を活性化させるもののことを意味するのです。
余は余裕のことで、血」不完全であったり不足したり、さらに循環が悪くなると髪を美しく保つことができないというのです。
漢方では、薄毛の原因は、
- 血虚
- 腎虚
だと考えられています。
血虚は血液が充分に行き渡っていない栄養状態が悪い状態を指し、腎虚はエネルギーや生命力が低下した体のパワーが衰えたことを意味します。
髪の毛に良いとする漢方療法についてもご紹介しましたが、
詳しく見る ⇒ 薄毛は漢方で治る
特に、白髪に効果があるとは述べられていません。
しかし、漢方で血虚や腎虚が改善されれば、薄毛と同時に白髪も黒くなる可能性がないとも言い切れないようです。
白髪の原因は、メラノサイト(メラニン産生細胞)によるメラニン色素の産生が少なくなったことによります。
メラノサイトの活性の低下は、17型コラーゲンの減少によることが明らかになっています。
17型コラーゲンが増加すれば白髪や薄毛が解消することが期待できるのですが、どのようにすれば17型コラーゲンが増えるかは現在は分かっていないことから、白髪を黒くする方法は不明といわざるを得ません。
しかし、
白髪は老化に伴う現象ですから、老化を防ぐことにより白髪をなくすことが可能だと思われます。
老化を防ぐには、活性酸素を抑制する、糖質制限が有効のようです。
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