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    Categories: 再生医療

京セラと理研が頭髪の再生医療を開始

日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。

今日もご覧になっていただきありありがとうございます。

今日も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。

 

はじめに

凄い朗報です!。

京セラは理研、オーガンテクノロジーズと共同で、頭髪の再生医療研究を開始すると発表しました。

そして何と、2020年の実用化を目指すというのです。4年後に薄毛の再生医療が実現するのです!。

 

既にお伝えしているように、

資生堂も2016年6月に、

東京医科大学や東邦大学と共同でヒトにおける頭髪再生の臨床試験を開始すると発表し、

2018年の事業化を目指しているのです。

資生堂の頭髪の再生医療と、京セラの頭髪の再生医療はどのような違いがあるのでしょうか?

わくわくしながら調べてみましたのでご紹介します!

 

 

京セラが理研と共同で頭髪の再生医療を開始すると発表

京セラは、2016年7月12日、

理研とオーガンテクノロジーズと共同で、脱毛症を治療する技術や製品の開発を開始する

とプレスリリースしました。

  詳しく見る ⇒ 再生医療「毛包器官再生による脱毛症の治療」に関する 共同研究の開始について

 

京セラ株式会社(社長:山口悟郎 以下、京セラ)、国立研究開発法人理化学研究所(理事長:松本紘 以下、理研)および株式会社オーガンテクノロジーズ(社長:杉村泰宏 以下、オーガンテクノロジーズ)は、再生医療分野である「毛包器官再生による脱毛症の治療」に関する共同研究契約を締結し、今後、毛包器官を再生して脱毛症を治療する技術や製品の開発を共同で実施することといたしましたのでお知らせいたします。

 

その後、理研は2018年6月に、2018年7月から動物を用いた安全性試験を開始し、安全性が確認されれば2019年にヒトにおける臨床試験を開始するとプレスリリースしています。

 

頭髪の再生医療は加速化

頭髪の再生委医療といえば、先月末に、「資生堂が頭髪再生医療の臨床試験を開始」とのニュースをお伝えしたばかりです。

資生堂は6月27日に、東京医科大学、東邦大学と共同でヒトにおける臨床試験を開始すると発表しました。

この臨床試験では医師指導で行われ、実際に脱毛症の患者から毛根部を取り出して体外で培養増殖して再び患者の頭部に移植するという方法で、2018年の事業化を目指しています

 

この技術は、カナダのベンチャー企業バイオセルとの共同開発によるもので、2018年の実用化の可能性は非常に高いと考えられます。

さらに、、

2016年3月には、明治製菓ファルマは頭髪の再生医療で理研と提携 しています。

 

明治製菓ファルマは、理研内に研究拠点を設置し、ヒトの頭髪を再生し脱毛症を治療する製品などの開発に取り組むことを明らかにしています。

 

頭髪再生医療の研究開発は非常に競争が激しくなってきましたが、資生堂は2018年の事業化、京セラは2020年の実用化を目指しており、非常に実現実を帯びてきました。

 

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京セラと理研の頭髪の再生医療の概要

今回発表された頭髪の再生医療の研究分担は、

  • 京セラ : 細胞加工機器開発など
  • 理化学研究所、オーガンテクノロジーズ : 幹細胞培養・増幅技術開発、細胞操作技術の開発、製造工程の確立、前臨床試験など

ということで、京セラの分担は研究機器や研究資材の供給のようで、再生医療においては理研の技術が使われるようです。

(株)オーガンテクノロジーズは、2008年4月21日に、今回の研究開発の中心である理研の多細胞システム形成研究センター器官誘導研究チームのチームリーダーである辻 孝氏が取締役になっている再生医療の技術開発を目的としたベンチャー企業で、下に紹介します、今回の頭髪再生医療技術の開発においては以前からのパートナーなのです。

 

京セラと理研の頭髪再生医療技術

辻氏がチームリーダーを務める理研多細胞システム形成研究センター器官誘導研究チームは、頭髪だけでなく、歯や唾液腺、涙腺など様々な器官の再生を手がけてきました。

辻氏は2014年までは東京理科大学の教授の席にあったのですが、理研との研究チームとともに2012年には、成体マウスの体毛の毛包から、毛乳頭細胞を分離し、毛包原基を再生する技術を開発し、このれを毛のないヌードマウスに移植して毛を再生することに成功しています。

 

さらに、

2016年4月には、マウスiPS細胞から毛を産み出す毛包器官を作成することに成功し、理研の薄毛の再生医療が一歩前進 とお伝えしたのでご存じの方もおられると思います。

今回の、京セラと理研の頭髪の再生医療もこの技術を応用したものです。

 

 

具体的には、京セラのプレスリリースの図をご紹介します。

上段は、自家植毛を示していますが、後頭部などの頭髪が残っている部分から毛根ごと抜き取り、脱毛した部分に移植する方法です。この方法では、毛のある部分から抜き取って毛のない部分に植えるわけですから、トータルの毛の本数は増えません。

下段が、京セラと理研の方法で、毛のある部分から小量の頭皮を採取し、体外で培養して、毛を産み出す毛母細胞や毛乳頭細胞の元となる毛包原基を大量に作り出し、その毛包原基を脱毛した部分に移植して頭髪を蘇らせるのです。

 

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京セラと理研の頭髪再生医療の価格

資生堂は2018年。

京セラは2020年。

もう直ぐ、頭髪の再生医療が現実化します。

 

しかし、、、、

気になるのは価格です。

 

先日、資生堂が薄毛の再生医療の臨床試験を開始したとの記事でも書いたのですが、資生堂は自社の頭髪の再生医療の競合相手は自家植毛だと見ているようです。

今回の京セラのプレスリリースでも、京セラも技術的な競合相手として自家植毛を上げています。

 

従って、

京セラの頭髪再生医療の価格は自家植毛程度であると考えられます。

自家植毛の価格はクリニックで異なりますが、国内の自家植毛の6割以上を行っていると言われるアイランドタワークリニックで自家植毛の価格は、植毛の本数にもよるものの、100~200万円程度ではないかと考えられます。

したがって、京セラがの頭髪の再生医療の料金はその程度ではないのでしょうか、、、、。

いくら技術的に優れていても価格が高すぎれば施術するヒトは少なく、採算が合わないからです。

 

2018年、2020年が待ち遠しいですね。

それまでは、しっかり、育毛剤などで髪の毛を保ってください

 

  • 医薬品
  • 育毛剤
  • レーザー育毛器

どれが良いかはそれぞれの考えもあるでしょうが、費用対効果を十分に検討してください。

 

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