糖尿病と脱毛症には密接な関係があります。
- 薄毛の人は糖尿病になりやすい
- 糖尿病の人は薄毛になりやすい
といわれていますが、
薄毛は糖尿病による死亡の予測因子だとする報告があるのです。
薄毛は糖尿病や心臓病による死亡の予測因子になる
薄毛と糖尿病や心臓病には密接な関係があります。
薄毛と糖尿病や心臓病との関連については数多くの研究論文が発表されており、
このサイトでも、
ということを紹介してきましたのでお読みくださったでしょうか?
その後、私も薄毛と糖尿病や心臓病との関係について様々な論文を読んできましたが、興味深い論文を見つけましたので紹介したいと思います。
この論文は、2013年に、JAMA(The Journal of the American Medical Association)に掲載された論文です。
JAMAは、世界でもっとも権威ある医学会の1つである米国医師会(American Medical Association:AMA)が1883年に創刊した臨床医学雑誌です。
今回ご紹介する論文は、
Association of androgenetic alopecia with mortality from diabetes mellitus and heart disease.
という、「糖尿病と心臓病による死亡と男性脱毛症の関係」というタイトルで、 JAMA dermatology. 2013 May;149(5);601-6.に掲載されています。
原文を読む ⇒ コチラ
結論から言ってしまいますと、
男性型脱毛症(AGA)は男女共に糖尿病や心臓病による死亡の独立した予測因子である
ということで、
要するに、
薄毛の程度が激しい人ほど糖尿病や心臓病で死亡する危険度が高い
ということなのです。
この研究は、Lin-Hui Su氏により、台湾で行われたものですから、環境的には我々日本人にも近いものです。
Lin-Hui Su氏らは、
- 男女7,252例(30~95歳)を対象
- NorwoodとLudwig分類法でAGA評価
- 2005年4月 から2010年12月まで糖尿病と心臓病による死亡を追跡
したのです。
その結果、
- 7,126例(男性2,429例、女性4,697例)で正確なデータを収集
- 57ヵ月の追跡期間に糖尿病および心臓病で70例が死亡
したのですが、
- 中~重度のAGAでは軽度AGAより糖尿病による死亡リスクが高い
- 中~重度のAGAでは軽度AGAより心臓病による死亡リスクが高い
という結果が得られたというのです。
Lin-Hui Su氏は、
「中~重度のAGA患者では、男女を問わず、メタボリックシンドロームの有無にかかわらず糖尿病や心臓病による死亡率上昇と関連していおり重大な意味を持つ可能性がある」
と結論しています。
今回の研究からはどうして死亡率が上がるのかは不明ですが、「メタボリックシンドロームの有無にかかわらず」という点が非常に重要な意味を持っています。
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薄毛と糖尿病は密接な関係にある
薄毛と糖尿病や心臓病との関連については密接な関係があることが多くの研究論文で明らかになっています。
このサイトでも、 薄毛は糖尿病の原因 、 糖尿病は薄毛の原因 としてご紹介しました。
昔から、
「デブはハゲが多い」 との悪口があったりしますが、薄毛も糖尿病もメタボと密接な関係があることが分かっています。
その原因としては、メタボによる、
- 頭皮の血流不足
- 皮脂分泌による頭皮環境の悪化
にともなって、
- 毛母細胞の活性低下
によるだと考えられています。
糖尿病は薄毛の原因
糖尿病が薄毛の原因にもなります。
糖尿病は血液中のブドウ糖濃度が高くなる疾患で特に身体的症状はありません。
しかし、高血糖が長く続くと血管壁が障害されたり血行が悪くなるのです。
当然、頭皮の血行も悪くなり、
- 毛母細胞の活性低下
により、薄毛の原因になるのです。
薄毛も糖尿病も生活習慣病です。
薄毛の予防は、
- 規則正しい食事とバランスの取れた食事内容
- 規則正しい生活とストレスの解消
が基本です。
いくら効果のある育毛剤を使っても、髪の毛の成長に必要な栄養補給がなければ良い髪の毛は育ちません。
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