日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。
今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
今日も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。
はじめに
プロペシアの性機能に関する副作用があることは周知の事実です。
しかし、プロペシアの副作用で本当に怖いのはポストフィナステリドシンドロームです。
ポストフィナステリドシンドロームは、
プロペシアの服用を止めてから発現する副作用で、
- 性機能障害
- 肝機能障害
- 自殺行為
- 自傷行為
など非常に深刻な副作用がプロペシアの服用を止めてから発現するのです。
欧米ではポストフィナステリドシンドローム財団が設立され訴訟問題まで起きているようなのですが、
どのような分けか国内では全くといっても良いほど報道されません。
プロペシアを飲んでいる人やこれから飲む人は必ず読んでください。
プロペシアにはポストフィナステリドシンドロームという副作用があることを知っておいてください。
プロペシアのポストフィナステリドシンドロームとは
プロペシアのポストフィナステリドシンドロームについてはこのブログでも何回も取り上げてきた副作用です。
詳しく見る ⇒ プロペシアの性機能に関する副作用は本当です
まだ読まれていないかともおられると思いますので、簡単に説明いたします。
フィナステリドとは、プロペシアの有効成分である化学物質です。
ポストフィナステリドシンドロームとは、プロペシアの服用を止めた後に見られる症候群(様々な症状)です。
国内では、プロペシアを服用中に見られる性機能に関する副作用ばかりに気を取られていますが、
海外ではポストフィナステリドシンドロームが大きな問題になっているのです。
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プロペシアのポストフィナステリドシンドロームの現状
プロペシアのポストフィナステリドシンドロームについては海外で多くの論文が発表されていますが、2016年なって直ぐに新しい論文が発表されました。
イタリアのトリエステ大とウーディネ大学の研究グループが、世界的にも権威のあるAndrologyという雑誌に投稿した論文です。
An observational retrospectiveevaluation of 79 young men withlong-term adverse effects after useof finasteride against androgeneticalopecia
この論文では、
男性型脱毛症でプロペシアを服用した患者について服用中止後の副作用を調査しています。
対象は、
- 症例数 79人
- 年齢 33.4歳(イタリア系白人が34%)
- プロペシア服用期間 27.3ヵ月
- 服用中止後の期間 44.1ヵ月
これらの人について、性機能について問診を行ったのです。
その結果、
- 勃起の持続が非常に困難 : 40.5%
- 勃起できない : 3.8%
- オーガニズムが困難 : 16.5%
- オーガニズムに達しない : 2.5%
と、プロペシアの服用を止めても非常にシリアスな状態が継続しているのです。
さらに、具体的な質問では、
- ペニスの感度が低下 : 87.3%
- 射精の勢いが減少 : 82.3%
- ペニスの温度が低下 : 78.5%
そして、性機能だけではなく、
- 人生の喜びや希望の低下 : 75.9%
- 集中力の低下 : 72.2%
- 筋力の低下 : 51.9%
と報告しています。
今回の論文ではプロペシアの服用を中止してからもどうしてこのような症状が出現するかなどの原因などには触れていませんが、今後、病態生理学や生化学的な面からもさらなる研究が必要だと述べています。
これらの症状はプロペシアの服用を中止した後に見られたのです。
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WHOがプロペシアの副作用を公表
プロペシアの副作用については、WHOの副作用情報のデータベースに登録されているのですが、2016年1月12日にプロペシアの副作用データを公表しています。
Finasteride-Induced Suicidal and Self-Injurious Behavior Rises 33% in WHO Database of Adverse Drug Reactions
詳しく見る ⇒ Post Finasterido Syndrome FOUNDATION
公表されたデータでは、2015年第三四半期と2015年第四四半期の副作用件数を比較しています。
- 副作用総件数 : 12,983件
- 性機能に関する副作用(2015年第四四半期)
性機能および生殖機能の障害 : 3,434件
睾丸および副生殖器の障害 : 598
陰茎および陰嚢の障害 : 555
非常に膨大な資料なので一部だけをご紹介しましたが、2015年第四四半期の副作用件数は2015年の第三四半期に比べていずれも上昇しているそうです。
中でも、FUNDATIONも注目しているのが、
- Suicidal and self-injurious behaviors : 266 (+33%)
と急増しているのです。
「Suicidal and self-injurious behavior」は、自殺行為と自傷行為で、
具体的には、
- 自殺願望 : 187件 (+47.2%)
- 自殺行為 : 27件 (+28.5%)
- 自殺 : : 59 件 (+7.2%)
このデーターは、全世界に公表され、日本人の医師も知っていて当然だと思われるのですが、ネットで検索する限りにおいてはプロペシアを処方しているクリニックのサイトでは、ポストフィナステリドシンドロームを詳しく説明しているところは見当たりません。
プロペシアを個人輸入で服用することは危険です
プロペシアを服用する前にポストフィナステリドシンドロームを知って下さい
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