日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。
今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
今日も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。
目次
はじめに
プロペシアはAGAに有効な医療用医薬です。
プロペシアはAGAに有効なのですが副作用のあることも知られています。
プロペシアの副作用は、
服用中にみられる性欲減退や勃起不全だけではありません。
実は、
深刻なのはプロペシアの服用を中止した後に見られる副作用なのです。
この副作用は、
ポストフィナステリドシンドロームといわれ、性機能だけではなく、
- 気分障害
- 認知機能障害
- 自傷や自殺願望
など、深刻な副作用なのです。
プロペシアの服用を考えているのであれば、まずは読んでください。
プロペシアの副作用のポストフィナステリドシンドロームとは
最近はポストフィナステリドシンドロームの記事ばかりが続きますが、非常に深刻な問題なので、今日も書かせて貰いました。
ポストフィナステリドシンドロームとは、
プロペシアの服用中止後に見られる副作用
のことです。
プロペシアは商品名で、プロペシアの有効成分はフィナステリドという化学物質です。
ポストフィナステリドシンドローム(post finasteride syndrome)とは、フィナステリドを飲み終わった後に起こる症状を纏めて表す言葉です。
2012年8月には、アメリカではポストフィナステリド症候群財団(The post-finasteride syndrome foundation)が立ち上げられ、プロペシアの服用を中止してもなぜ症状が発生するのかなどプロペシアの後遺症に関する研究が行われています。
ポストフィナステリドシンドロームは、2014年1月にジョージワシントン大学のマイケルアーウイング博士が、泌尿器科の専門学雑誌Sexcail Medicine Reviewsに発表し、問題が提起されたのです。
詳しく見る ⇒ プロペシアの性機能に関する副作用は本当です
また、2016年1月にWHOがポストフィナステリドシンドロームのデータベースを公開し、
- 自殺願望や自殺
- 自傷行為
が急増していることが明らかになりました。
さらに、イタリアのトリエステ大学の研究グループは性機能以外に、
- 人生の喜びや希望の低下
- 集中力の低下
- 筋力低下
などが見られることを発表しています。
詳しく見る ⇒ プロペシアの副作用はポストフィナステリドシンドロームが問題
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日本でもポストフィナステリドシンドロームが
プロペシアの服用中に性機能に関する副作用があることは添付文書に明記され、性欲減退や勃起不全が1~5%程度発生することが知られています。
日本でプロペシアを販売しているのは、アメリカのメルク社の日本法人であるMSD社ですが、MSD社は2014年3月に、
「服用を中止後も精力減退やED症状が継続するという報告がある」
との内容に変更を行っています。
しかし、内容の変更や、ポストフィナステリドシンドロームを周知していない医師が多く、依然としてプロペシアには副作用はないと説明している医師が多いと言われています。
日本でもポストフィナステリドシンドロームが起きている
ポストフィナステリドシンドロームで検索してみると、
Yahooの相談にこんな書き込みがありました。
助けてください。ポストフィナステリド症候群に悩む19才のものです。
昨年度の夏から冬にかけて半年ほどフィナステリドを服用していましたが効果はなく今年の一月に服用を中止しました。服用を停止してから1週間ほどでPFSらしき症状がみられました。その症状は陰茎の縮小と勃起力の極端な低下と軽度の鬱症状です。服用を停止してから5ヶ月が経過しておりますが改善が全く見られません。むしろ悪化しているようにさえ思えます。病院の泌尿器科でも全く相手にされませんでした。現在PFSを完治させた方または改善させた方はいらっしゃるのでしょうか?
それに対して、
医師と思われる方が柿のような回答しています。
とても大変で苦しみの深い状態なのだと思います。
私はAGAやED、内分泌系の専門ではありませんが分かる範囲で回答しますね。
PFS自体は現時点では日本ではあまり問題にされていません。
なので対処療法的な治療にも後ろ向きなのが現状です。
ただPFSで起こる変化自体は知られていますのでそれに対していけば、
もしかしては症状軽減が見込めるかも知れません。
(中略)
本来ならばテストステロンに関するものは運動処方で改善が期待できるのですが、医原病の場合はそれだけだと不十分です。
その他、詳しくは不妊専門医にご相談下さい。
お力になれず申し訳ありません。
一日でも早い回復がありますように。
内容から見て、悪戯や自作自演でやっているブログではないと思われます。
国内でもポストフィナステリドシンドロームが起きているようなのです。
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ポストフィナステリドシンドロームの治療法は無い
東京メモリアルクリニックの院長である佐藤明男医師は、MDS社のプロペシアの監修医師をやられており、
「なぜグリーン車にはハゲが多いのか」との自書も出されているのですが、
「なぜグリーン車にはハゲが多いのか」の149頁にはこのように書かれています。
プロペシアがテストステロンの働きに影響を与えることはありません。それどころか、DHTの量が減ると、それを供給する命令が出るためにテストステロンの量が微妙に増えるようです。
つまり、懸念されているような男性機能が低下するなどの副作用は無いのです。
「男性機能が低下するなどの副作用は無い」と断言されています。
テストステロンの働きに影響を与えたことによるのか、DHTの量が減ることによるのかは別としても、
プロペシアの添付文書には、
1~5%の頻度で性欲減退や勃起不全などは見られる
と明記されているのです。
ポストフィナステリドシンドロームが現れるのは、服用をやめてから数週間か数ヵ月後だということが分かっていますが、なぜ、ポストフィナステリドシンドロームが現れるのかは分かっていません。
従って、ポストフィナステリドシンドロームに対する治療法は無いのです。
プロペシアはAGAの医療用医薬品ですからAGAには最も有効な薬であることは間違いありません。
しかし、
プロペシアにはポストフィナステリドシンドロームが起きることも明らかになっているのです。
ですから、
プロペシアの個人輸入による服用は絶対に止めるべきで
プロペシアを服用するときには必ず医師の指示を受けるべきです。
医療用医薬品でなく育毛剤でAGAを解消しようとするなら、
お薦めは、
プロペシアとリアップの作用が有り安全な育毛剤 ⇒ フィンジア
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