ザガーロは昨年の11月4日に発売される予定でしたが、延期されました。
ここに来て発売延期とは、、、
どうも、フランス当局の指摘を受けて生産が停止しているようです。
しかし、製品の問題ではなさそうですから、
まあ、いずれ発売されるのですから、その間にしっかり調べておきましょう。
そう、ザガーロの性機能に関する副作用です。
プロペシアには性機能に関する副作用があることが知られていますが、ザガーロはどうなのでしょうか。
ザガーロの性機能に関する副作用を調べてみました。
ザガーロには性機能に関する副作用がある
ザガーロ処方 「ザガーロ」とは2015年9月28日に承認されたばかりの新しい薄毛・AGA治療薬です。
グラクソ・スミスクライン(GSK)社から2015年11月24日に発売される予定です。 商品名は「ザガーロカプセル0.1㎎・同0.5㎎」で0.1㎎と0.5㎎の製剤があります。
グラクソスミスクライン社はザガーロの製品情報のサイトでザガーロの副作用を公開しています。
このデーターは厚生労働省にザガーロの承認申請したときのデータですが、第Ⅱ/Ⅲ相国際共同試験(第Ⅲ相試験:非劣性試験)で得られた成績です。
ザガーロの性機能関連の有害事象の発現数
ザガーロ(0.1mg) | ザガーロ(0.5mg) | |
症例数 | 188 | 184 |
副作用発現数 | 24(12.8%) | 19(0.3%) |
ザガーロの性機能に関する副作用名と発現数
ザガーロ(0.1mg) | ザガーロ0.5mg) | |
リビドー減退 | 13(6.9%) | 9(4.9%) |
リビドー減退 | 9(4.8%) | 6(3.3%) |
性機能不全 | 2(1.1%) | 2(1.1%) |
リビドー消失 | 2(1.1%) | 0 |
性欲障害 | 0 | 1(0.5%) |
勃起不全 | 7(3.7%) | 10(5.4%) |
射精障害 | 9(4.8%) | 6(3.3%) |
射精不能 | 2(1.1%) | 1(0.5%) |
射精障害 | 3(1.6%) | 2(1.1%) |
精液量減少 | 3(1.6%) | 2(1.1%) |
早漏 | 0 | 1(0.5%) |
射精遅延 | 1(0.5%) | 0 |
これについて、グラクソスミスクライン社は、下記の様に解説しています。
第Ⅱ/Ⅲ相国際共同試験(第Ⅲ相試験:非劣性試験)において、性機能関連の有害事象の発現率はザガーロ0.1mg群で12.8%(24/188例)、0.5mg群で10.3%(19/184例)であり、群間差はみられませんでした。
また、日本人集団における性機能関連の有害事象の発現率は、ザガーロ0.1mg群で12.5%(5/40例)、0.5mg群で10.0%(4/40例)であり、全被験者集団と同様に、
ザガーロ群の性機能関連の有害事象には用量反応性を示す傾向はみられませんでした。
この試験は、日本と韓国との共同で行われおり国際共同試験といわれています。
また、非劣性試験というのは、先行するプロペシアとの効果を比較した試験で、プロペシアに劣らないということを調べることも目的にされたのです。
さて、グラクソスミスクライン社はどのような事をいっているかというと、
- 日本人と韓国人の間に性機能に関する発現率に差は認められなかった
- 副作用の発現に用量反応関係は認められなかった
という2点を述べています。
用量反応関係というのは、「薬の量を増やせば副作用も増える」という関係がなかったということです。
通常、薬の効果や副作用を評価するときには用量反応関係があるかないかということは重要なことなのです。
ただし、用量反応関係がなかったからといって、ザガーロに性機能に関する副作用がないというわけではありません。
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アボルブにはプロペシアと同じ性機能に関する副作用がある
ザガーロの発売が遅れていますが、実は既に発売されています。
アボルブという製品名で、前立腺肥大症治療薬としてとして2009年に発売されています。
アボルブの有効成分はデュタステリドという化学物質なのですが、ザガーロもデュタステリドなのです。
アボルブの用量は0.5mgですが、ザガーロは0.1mgと0.5mgの用量で男性型脱毛症の適応でも承認されたのです。
アボルブの性機能に関する副作用については添付文書に明記されています。
- 精神神経系
- 生殖系及び乳房障害
これが、性機能に関する副作用で、
精神神経系の「リビドー減退」と、生殖系及び乳房障害に「勃起障害」、「女性乳房化」という副作用が明記されています。
勃起不全は説明の必要がないと思いますが、リビドー減退は「性欲減退」のことで、女性乳房化というのは乳首周りが女性の乳房のように張ってくることです。
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プロペシアには性機能に関する副作用がある
ザガーロの作用機序はMSD社のプロペシアと同じ5α-リダクターゼ抑制作用で、プロペシアもやはり前立腺肥大症の治療薬として開発されたものです。
プロペシアの性機能に関する副作用についてもプロペシアの添付文書に明記されています。
添付文書とは、製薬企業が医者や薬剤師に対してその薬の有効性や副作用、服用に関する注意事項などの情報を伝える文書なのですが、患者が直接見る機会はほとんどありません。
医者が、
- 性機能に関する副作用には用量反応がありませんから薬とは関係がないようです
- 性機能に関する副作用は個人の気分によることの方が多いようです
と説明したら、それを信じるよりないのです。
インターネットで見る限り、多くのクリニックはこのように説明しているようです。
しかし、海外では服用を中止しても副作用が消えないとして問題になっていることも事実です。
詳しく見る ⇒ プロペシアの性機能に関する副作用は本当です
プロペシアはアメリカを始め、世界各国で発売されていますが、ザガーロは韓国でしか発売されておらず、今後、プロペシアのように多くの副作用情報が入ってくることはなさそうです。
ザガーロも間もなく発売されるでしょうが、医者の説明を良く聞いて下さい。
プロペシアやザガーロを海外からの個人輸入で服用することは絶対に避けるべきです。
副作用が心配と言うことであれば性機能に関する副作用のない育毛剤を使用して下さい。
詳しく見る ⇒ フィンジアにはプロペシアとリアップの作用がある
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