プロペシアのファイザーが男性型脱毛症(AGA)の意識調査を実施
日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。
今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
今日も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。
はじめに
プロペシアのジェネリックを発売したファイザー社が、
国内の30~60歳代の男性を対象に実施した、
「男性型脱毛症および男性のQOL疾患に関する意識調査」
の結果を明らかにした。
30~60歳代の男性の6割が薄毛を自覚している
と答えているが、
その6割以上の男性は「何もしない」
というのです。
薄毛を自覚していて何もしない、、、
これでは薄毛は進行するばかりなのです。
ファイザーの男性型脱毛症および男性のQOL疾患に関する意識調査
2015年4月にプロペシアのジェネリックを発売したファイザー社が、国内の30歳代~60歳代の男性を対象に、
「男性型脱毛症および男性のQOL疾患に関する意識調査」
をおこなったが、6月25日にその結果を明らかにした。
調査は、国内の30歳代~60歳代を対象に、
2015年3月27日~3月29日の期間にインターネットによるアンケート方式でおこなわれ、
800人(30 歳代、40 歳代、50 歳代、60 歳代各 200 人)の男性から有効な回答を受けたという。
アンケート調査の目的について、ファイザーは、
生命に直接影響はない疾患のうち、生活の質を著しく低下させる疾患のことを“QOL 疾患”と呼ぶが、その実態を明らかにする調査はこれまで多くなかった。今回は、男性が抱えている QOL 疾患の実態を探り、その中でも悩んでいる男性の多い“薄毛”に注目して、医療機関への受診状況や、受診意向に影響を与える要因、実施している対処法と満足などについて検証する。
と述べており、
- 医療機関への受診状況
- 受診意向に影響を与える要因
- 実施している対処法と満足
の市場調査が背景にあったようです。
QOL疾患とは
QOLとはQuality of Lifeの略で、日本語では「生活の質」ということですが、ファイザー社ではQOL疾患とは、「生命に直接影響はない疾患のうち、生活の質を著しく低下させる疾患」として位置づけている。
2015年2月に、プロペシアのジェネリック発売権を取得したときのプレスリリースでも、「男性患者のQOLの向上にさらなる貢献をしていく」と述べている。
ファイザーでは、男性特有の疾患であるED治療薬のバイアグラを発売しております。今後、男性型脱毛症の治療薬であるフィナステリドを発売することで、こうした疾患に悩みを持つ男性患者のQOLの向上にさらなる貢献ができると考えています。
体的には、プレスリリースに述べているように、生命には影響がないものの「勃起不全」や「若ハゲ」は男性としての生活に大きな影響を与えると位置づけているのです。
アンケート調査において、
質問 : QOL疾患に関連する症状はどんなことですか?
についての答えは、
- 薄毛 : (59.8%:478人)
- 自分の臭い : (50.6%:405人)
- シミやシワなどの肌の状態 : (45.9%:367人)
- 肥満 : (45.5%:364人)
が上位を占めており、30歳代~60歳代の男性は、「見た目」や「印象」などの外観に関わる症状がQOL疾患としてとらえられているようです。
ちなみに、
「性欲はあるが、性交がうまくいかない」は40.6%、324人で、
「尿が出にくい/尿が近い/尿が漏れる」の44.6%、356人に次いで6位でした。
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薄毛を感じている男性の6割は何もしていない
30歳代~60歳代の男性のうち、約60%の人が、髪が薄くなってきたと感じているのですが、
年齢別に見ると、30代が最も少なく、60代が最も多いと、年齢にしたがって増えていく傾向にあり、
大阪大学医学部の板見 智特任教授らがおこなった「日本人成人男性における毛髪(男性型脱毛)に関する意識調査」( 日本醫事新報. 2004; (4209): 27-29.)と同じ傾向だったと述べています。
質問: あなたは「髪が薄くなってきた」ことについて、どの程度ストレスを感じていますか
については、かなりストレスがある、少しストレスがある、と答えたのは30歳代の64.5%が最も多く、年齢が高くなるにしたがって減少し、60歳代では28.6%と30歳代の半分に減少している。
そのストレスの内容だが、「髪が薄くなってきたことによってどのようなストレスを感じているか?」の質問に対しては、選択式であったようだが、
- 格好悪くなった 老けて見られるようになった 好きな髪型ができなくなった
- 頭部への視線が気になるようになった
- 何かと自信が持てなく堂々とできなくなった
- 人前に出るのが恥ずかしくなったり躊躇するようになった
- 好きな服装ができなくなった
- 薄毛対策や治療でお金がかかるようになった
と、外見的な容貌に対してストレスを感じていることが明らかになっている。
頭部に対する劣等感に、「見られている!!」という被害者的な意識が働いているのだろう、、、。
実際はそれほど他の人はあなたの頭髪に関心を払っていないのだが、、、。
6番目の「薄毛対策や治療でお金がかかるようになった」も深刻な問題であろうが、
通常の整髪料を購入しても月に6,000~9,000円はかかるだろうから、どのような育毛剤を選ぶかにもよるだろうと思われます。
しかし、2品、3品の育毛剤を使って、サプリメントも服用すれば月に2~3万円はかかるでしょうから、経済的負担はバカにできない。
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薄毛への対処法
アンケート調査では、
質問 : 今までにどのような対処をしましたか?
を問うているが、今までおこなってきた対処に対して、3割の人が何もしていないと答えているから驚きです。
- 髪が薄くなったと感じている
- 髪が薄くなってストレスを感じている
- 何も対策をしていない
これって、本当ですか?と聞きたいくらいです。
質問 : 現在おこなっている対処法は?
の問いに対しても、
特に何もしていない : 44.2%
これではハゲても仕方が無いでしょう、、といいたいですね。
年齢を重ねれば髪の毛が薄くなるのは仕方が無いのですが、30歳代や40歳代でハゲるのは本人の責任です。
若ハゲは、
- 育毛剤の使用
- 髪の毛に良い食べ物
で防ぐことができるのです。
一方、
- 育毛剤を使っている人 : 36.1%
- 育毛シャンプーを使っている人 : 29.1%
ですが、育毛シャンプーでは髪の毛は生えてきません。
ファイザー社でも引用していた、大阪大学医学部の板見 智特任教授は「髪の毛が生えてくるシャンプーはありません」と著書の中に書いておられます。
育毛シャンプーでは髪の毛が生えると思っているのは、過度なテレビコマーシャルのせいでしょうか、、、。
「病院に行く」、「薄毛専門の病院に行く」という答えは1.5%しかありません。
ファイザーが発売したプロペシアのジェナリック、フィナステリド・ファイザーは病院や育毛クリニックに行かないと処方して貰えませんから、
ファイザーにとっては意外な、予想外に低い数字だったのではないでしょうか、、、。
一方、薄毛対策にどのようなことを望んでいるかとの質問に対しては、
質問 : あなたが現在取り組んでいる薄毛対策にどのようなことを期待しますか
- 薄毛の進行を少しでも遅らせたい 27.5%
- 薄毛の進行を止めたい(現状を維持したい) 35.1%
- 少しでも髪の毛を増やしたい 31.0%
- 以前と同じ状態まで髪の毛を増やしたい 7.3%
質問 : あなたが現在取り組んでいる薄毛対策に満足していますか
- とても満足している 2.2%
- ある程度満足している 48.9%
- あまり満足していない 42.4%
- とても不満である 6.5%
と答えており、
- 薄毛の進行を少しでも止めたい
- 現在の育毛剤では不満足
と考えている人が多いようです。
詳しく見る ⇒ ファイザーの「男性型脱毛症および男性のQOL疾患に関する意識調査」
薄毛でストレスを感じているのに薄毛対策をしていないヒトが多いのには驚きです。
薄毛対策は早ければ早いほど有効です。
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