アメリカでは食品へのトランス脂肪酸の使用を全面禁止することを決めた。
トランス脂肪酸は心臓疾患のリスクを高めるというのが禁止の理由だ
日本では使用量が少ないとして野放し状態。
トランス脂肪酸は体の健康だけでなく、髪の健康にも悪く薄毛の原因なのだ。
目次
米国ではトランス脂肪酸の使用を全面禁止
米国の米食品医薬品局(FDA)は2015年6月16日、トランス脂肪酸を食品に使うことを禁止すると発表しましたた。
これにより、2018年6月以降は食品へトランス脂肪酸の添加が認められないことになるのです。
米国では、トランス脂肪酸は健康に害があるとして、2006年から加工食品へのトランス脂肪酸の含有量を表示することを義務づけており、
ニューヨークやカリフォルニアなどでは政府の対応が遅い手して、独自にトランス脂肪酸の使用を規制している自治体もあったのです。
FDAでは、2013年11月に、ファストフードやお菓子などに多く含まれるトランス脂肪酸の使用を全面的に禁止する方針を固めており、国民から意見を募り、開始時期などを含めた規制の詳細を検討していたのですが、今回の決定により、2018年以降は米国全土で食品へのトランス脂肪酸の使用が禁止となるのです。
トランス脂肪酸ってなに?
では、トランス脂肪酸ってどういうものなんでしょうか、、
「あぶら」には常温では液体の油と固体の脂があり、2つを合わせて油脂と呼んでいます。
これら油脂は脂肪酸とグリセリンという分子からできており、脂肪酸は炭素の二重結合がない飽和脂肪酸と炭素の二重結合がある不飽和脂肪酸に大別できます。
不飽和脂肪酸は、炭素と水素の結合状態によって、トランス脂肪酸とシス脂肪酸に分類されるのです。
トランス脂肪酸
トランス脂肪酸には、天然の食品中に存在しているものと、油脂を加工精製する過程でできるものとがあります。
天然のトランス脂肪酸
天然の不飽和脂肪酸はほとんどがシス脂肪酸ですが、牛や羊などの反芻動物では、胃内の微生物によってトランス脂肪酸が作られるため、牛肉、羊肉、牛乳や乳製品には微量のトランス脂肪酸が含まれています。
人工のトランス脂肪酸
シス型脂肪酸である植物油に水素を添加して製造されるのですが、シス脂肪酸がトランス脂肪酸に変化するため、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニングなどには多くのトランス脂肪酸が含まれています。
植物から油を精製する工程で高温処理を行うため、シス型の不飽和脂肪酸の一部がトランス脂肪酸に変わるのでサラダ油等の食用油にはトランス脂肪酸が含まれます。
トランス脂肪酸が含まれる食品
トランス脂肪酸を多く含むショートニングは、安価で、カリッとした食感が得られ、保存性がよくなるなどから多くの食品加工の過程で広く使われています。
例えば、
マーガリン、ファットスプレッド、食用油、 ラード、牛脂、マヨネーズ、食パン、菓子パン、即席中華めん、油揚げ、がんもどき、ビスケット、 スナック菓子、米菓子、ケーキ牛肉、牛乳、ヨーグルト、乳酸菌飲料 、練乳、 クリーム類、 アイスクリーム、脱脂粉乳、、、
際限がありません。
トランス脂肪酸を多く含む食品の代表として挙げられるのが、マーガリンとショートニングです。
製造メーカーによっても異なりますが、マーガリンには10~14%の割合でトランス脂肪酸が含まれていると言われています。
ショートニングは植物油などを原料に作られる油で、食べた時にサクサク感が出たり日持ちが良いことからパンやケーキ、お菓子類ではスナック菓子、クッキー、ビスケットなどの製造で使われています。
業務用揚げ油では コストが安く、長持ちすることからトランス脂肪酸が多く含まれた油を使っていますので、マクドナルドでもケンタッキーフライドチキンでもミスタードーナツでも、 激安居酒屋でもお弁当チェーン店でもスーパーやコンビニでも、売られている食品にはトランス脂肪酸が多いのです。
(100gあたりのトランス脂肪酸含有量)
- 明治コーンソフト 9.04g
- ラーマバターの風味 8.10g
- 日清ショートニング 14.7g
- サラダ油 8.5g
- マクドナルドのフライドポテトM 3.37g
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トランス脂肪酸は体に悪い
マーガリンは体に良い!と言われていたのですが、今やマーガリンは体に悪い食品の筆頭です。
マーガリンは、何年も窓際に追いテム腐らない、カビも生えない、ネズミが食べることも、ゴキブリが寄ってくることもないのがマーガリンです。
日本農林規格(JAS)では、マーガリン類に属するもののうち、食用油脂の割合が80%未満のものをファットスプレッドと呼び、80%を超えるものをマーガリンと呼ぶ。
米国のFDAは食品に添加することは一切禁止としたのですが、トランス脂肪酸は、体に色々な害を及ぼしていることが分かってきたのです。
トランス脂肪酸をとり続ければ、
- 肥満
- 悪玉コレステロールの増加
- 動脈硬化
- 心臓疾患
- 免疫力の低下
- 癌
- アレルギー
- アトピー
- 花粉症
- 不妊
などを引き起こすと、多くの研究機関が世界中で警告しているのです。
米国のFDAは、ランス脂肪酸の使用を減らすことで米国内だけでも年に7,000人の死者と最大2万件の心臓発作を回避できる可能性があると指摘しているのです。
日本では野放し状態
米国では2006年から、トランス脂肪酸の含有量表示が義務化され、ようやくこの度、使用禁止が決定されたのですが、FDAの対応が遅いとしてニューヨーク市やカリフォルニア州などのいくつかの自治体が独自の自主規制を施行してきました。
FDAもトランス脂肪酸の有害性は充分に認識しているのですが、トランス脂肪酸はあまりにも多くの食品に使用されていることから、規制による経済的なダメージと影響を危惧したために使用禁止の決定が遅れたと言われています。
我が国においても、
厚労省はトランス脂肪酸について、
トランス脂肪酸のとりすぎによる健康への影響
トランス脂肪酸を多くとると、血液中のLDLコレステロール濃度が増加し、さらに、HDLコレステロール濃度が減少することが示されています。
トランス脂肪酸を多くとりつづけると冠動脈性心疾患のリスクを高めることも示されています。
とトランス脂肪酸の摂りすぎは体に良くないと明言しています。
日本人の各食品群からのトランス脂肪酸摂取量の合計は、1日1人当たり平均で0.92~0.96 gと推定されました。
トランス脂肪酸によるエネルギー摂取量は日本人の平均総エネルギー摂取量 1900kcal/日の0.44~0.47%に相当し、国際機関の専門家会合が推奨しているトランス脂肪酸の摂取目標である「総エネルギー摂取量の1%未満」を達成しており、推奨される上限値の半分程度です。
としています。
すなわち、
- トランス脂肪酸は体に悪い
- 有害化学物質のリストに載せて情報収集している
- 平成17~19年度に実施した調査で日本人の摂取量は国際基準の半分以下
というのです。
有害だけど日本人はそれほど摂取していないから大丈夫だというのです、、
本当に大丈夫かよ厚生労働省!
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薄毛に良い油は?
日本は一人当たりのトランス脂肪酸の平均摂取量がWHOに基準以下だから大丈夫だとのことですが、トランス脂肪酸が体に悪いことは明確なのです。
また、ファストフードの摂食量や外食比率がどんどん増えていることから、日本人のトランス型脂肪酸の摂取量は年々増加していると言われています。
ファストフードが体に良くないのは主にコレステロールや血管系に悪いから、髪の毛には関係ないのでは、、と考える方が多いかと思います。
髪の毛は老廃物などの排泄器官
髪の毛は、体内から出た不必要な重金属類や老廃物等の排泄器官の1つだと言うことをご存じでしょうか、、、。
胃や腸などで消化しきれなかった老廃物や汚れカスは最終的に、血液に吸収され腎臓から尿として排泄されるのですが、それでも体外に排泄されなかった老廃物や有害物質は血流で毛根へと運ばれ髪の毛などの体毛を等して体外へ排泄されるのです。
ヒ素や水銀が髪の毛に集まることは有名ですし、警察の科学捜査でも髪の毛から多くの情報を得ているのです。
髪の毛や体毛は、ミクロパイプの集合体で身体の筋肉層まで到達しており、身体の中で必要のない老廃物(酸化油成分、尿水分、細胞の代謝で発生する一酸化炭素などの毒ガス)などを毛質のミクロパイプを通じて外に出す大事な役割をしているのですが、中でも髪の毛はもっとも成長期間が長いことから、それらの影響を受けやすいのです。
薄毛の原因にはたくさんのことが関係していますが、
- 食生活の不摂生
- ファストフードの摂り過ぎ
も大きな原因だと言うことを思い出していただけたでしょうか、、
薄毛対策に良い脂質はオメガ3脂肪酸
トランス脂肪酸は薄毛に良くないのですが、薄毛対策に良い脂質をご存じでしょうか?
オメガ3脂肪酸が薄毛対策に良いのです。
オメガ3脂肪酸はフラックスオイルともいわれますが、
- 亜麻仁油
- シソ油
- サバやアジなどの青魚
に含まれている善玉コレステロールを増加させる脂質なのです。
オメガ3脂肪酸は、血液をサラサラにする効果がありますが、髪の毛においては、髪の根幹となる毛幹を作ったり、頭皮の細胞膜を作ったり、頭皮や髪が乾燥するのを防ぐ働きをしています。したがって、オメガ3脂肪酸は不足すると髪が乾燥し、もろくなり、髪の毛の成長が遅くなり、ふけも増えたりするのです。
青魚は薄毛対策に良いことは知られていますが、オメガ3脂肪酸の亜麻仁油の摂取が薄毛対策に有効だと言うことはあまり知られていません。
薄毛対策には、日頃使用する油を亜麻仁油などのオネガ3脂肪酸のフラックスオイルに変えることをおすすめします
髪の毛や肌にツヤが出てきますよ。
あなたの髪の毛はあなた自身しか守れません。
薄毛対策では食生活も重要なポイントです。
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