ファイザーのプロペシアのジェネリックとは
日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。
今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
今日も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。
目次
はじめに
2015年4月6日に、ファイザーがプロペシアのジェネリックの発売を開始しました。
待望のプロペシアのジャネリックです。
しかし、
ジェネリックとはどんな製品なのでしょう?
自分の髪の毛に関する医薬品ですから、正しい知識を持ってください。
ファイザーのプロペシアのジェネリックを飲む前に少し知っておいて下さい。
ファイザーのプロペシアのジェネリックを発売
2015年4月6日にファイザーが発売を開始したのは、
メルク(MSD)の男性型脱毛症治療薬であるプロペシアのジェネリックです。
詳しく見る ⇒ ファイザーがプロペシアのジェネリックを発売
ファイザーが発売したプロペシアのジェネリックの商品名は、「フィナステリド錠」です。
フィナステリドとは、プロペシアの有効成分である化学物質名です。
ジェネリックとはどんな製品なのでしょうか?
ジェネリック医薬品とは
Genericとは、包括的な、属する、総称的な、という意味ですが、医薬品に関しては、「ジェネリック医薬品」のことを指します。
医薬品には、薬局で自由に購入出来る一般医薬品と、医者が処方箋で患者に処方する医療用医薬品があります。
また、医療用医薬品には、新しく開発された「新薬」と、新薬の特許が切れて後に他の製薬会社などが製造販売する「ジェネリック医薬品」とがあります。
ジェネリック医薬品はかつては「ゾロ品」とも言われていました。
新薬の特許が切れた後にゾロゾロと発売されたので、ゾロ品といわれてのですが、現在ではジェネリック、あるいは「後発品」といわれるのが一般的です。
ジェネリックの発売が許されるには
医薬品はいくつもの特許によって保護されており、特許が有効である間は他の製薬会社が勝手に同じものを作って販売することはできません。
しかし、特許が切れた後には他の会社も同じ薬を製造して販売することが認められており、それがジェネリックなのです。
ジャネリックが発売されるのは、新薬(先行品)の特許が切れた後で、通常であれば、新薬が発売されてからおおよそ10年を経過した頃に相当します。
医療関係者の間ではプロペシアの特許が失効するのは2019年10月とみられていましたが、2015年にファイザーが国内でプロペシアのジェネリックの販売を開始したということは、何らかの提携があったか、特許が切れたとみられます。
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ジャネリックは先行品と同一ではない
最近はテレビのコマーシャルで、ジェネリックの宣伝をしばし目にします。
ジェネリックは先行品と同じ効果があります
しかし、
先行品 = ジェネリック
ではありません。
正しく言うと、
- 「ジェネリックには先行品と同じ有効成分が含まれます」
- 「ジェネリックと先行品が同じ効果であるか否かは分かりません」
というのが正しい表現でしょう。
先行品とジェネリックの効果が同じでない理由
プロペシアは約0.2g(200mg)の重さの錠剤ですが、有効成分のフィナステリドという化学物質は1mgしか含まれていません。
プロペシアの錠剤の199/200は有効成分以外の物質だということです。
しかし、
有効成分以外の199mgの物質も薬が有効性を発揮するために非常に重要な働きをしているのです。
- 有効成分が胃液や消化液で活性が失われることを防ぐ
- 有効成分が消化管から安定して吸収されることを助ける
- 有効成分が血液中で活性を失うことを防ぐ
など、薬が有効性を発揮するために重要な働きをする物質なのです。
これらの、「添加物」や「コーティング技術」などは、先行品とジェネリックでは同じではないのです。
有効成分を安定に保ち充分効果を発揮できるような添加物は有効成分の活性の強さ以上に重要なことなのですが、
これらは先行品の開発会社の特許で保護され、マネができないのです。
ジェネリックでの効果や安全性は確認されていない
ジェネリックも厚労省に承認された医薬品ですが、承認基準は新薬とジェネリックとでは全く異なります。
新薬では、発癌性、変異現在(遺伝子異常を引き起こさないこと)、動物での安全性試験、患者に投与しての安全性試験、、、など多くの試験成績の提出を求められるのですが、
ジェネリックの審査では、
- 規格及び試験方法
- 安定性試験
- 生物学的同等性試験
この3項目で審査され、新薬と同等(大きな差がない)であれば承認されるのです。
これは、先発医薬品とジェネリックについて、有効成分の血中での挙動が同じであれば両薬の有効性や安全性は同じだとの考え方に基づいて承認されてしまうのです。
ジェネリックが安いわけ
新薬の場合には、長期の研究開発期間と多額の費用がかかり、10年間の開発期間、数百億円の開発費がかかるといわれています。
しかし、ジェネリックでは開発期間は2年、申請期間は1年と言われていますので、新薬に比べて比較にならないほど安価で発売することが可能なのです。
フィナステリド錠も、ジェネリックですから、プロペシアより安いようです。
プロペシアもフィナステリド錠も、男性型脱毛症の治療薬ですが、男性型脱毛症は保険適用されないので厚労省が定める薬価はなく、自由価格ですが、希望価格ではプロペシアは250円ですが、フィナステリド錠は約3割ほど安いようです。
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フィンペシアはジェネリックではない
プロペシアは医療用医薬品で、医者の診察を受けなければ入手することができないことや、薬代として1ヵ月に約1万円程かかるために、ジェネリックを入手して服用した方が安上がりだと個人輸入で手に入れている方が100万人もいるといわれています。
その多くはフィンペシアを個人輸入し、多くの代行社もありますが、
注意すべきことは、
フィンペシアはプロペシアのジェネリックではないということです。
インドは医薬品の国際特許に加盟していない
インドの医薬品に関する特許は物質特許がなく、製造特許だけでした。
製造方法が新薬と異なれば同じ有効成分を含む医薬品の製造・販売を自由に行うことができる状態なのです。
他国の医薬品の特許が失効する前に製造販売を行い、世界各国から多くの避難を浴びている状況で、2009年に多少の改訂がなされたのですが、現状では未だ特許が失効する前に製造販売している状況です。
(しかし、低所得国にとっては非常に助かっており、NPO法人・国境なき医師団などが使用している医薬品もインドのジェネリックでまかなわれており、ある意味では非常に助かっておることから、経済大国では規制をかけられないのが現状なのです)
⇒ 国境なき医師団
フィンペシアはプロペシアのジェネリックと言われていますが、このような背景があり、ジェネリックではなく「勝手に作っている」と言うのが現状です。
インドは製薬王国だが、、
上記のような状況からインドでは製薬業が盛んであり、インド国内には2万社の製薬企業があると言われています。
日本では350社程度であり、インドの2万社は国内の製薬企業と比べても膨大な数で、インドの製薬会社の多くは家内労働的な小規模の企業が多いとも言われています。
フィンペシアでは、キリンイエローといわれる錠剤のコーティング色素が使われていましたが、発癌性があることが分かり変更されたというような経緯もあるのです。
自分の大切な髪の毛です。少しの金額を惜しんで何かあったら大変です安全な薬を選択して下さい。
あなたはどんな育毛剤を選ぶべきか
ハゲは遺伝します。
しかし、遺伝するのはハゲそのものではなく、『ハゲ体質』ですから、『適切な育毛剤』や『髪の毛にいい食べ物』で防ぐことができます。
M字ハゲに適切な育毛剤
M字ハゲにはM字ハゲに合った育毛剤を使わなければ効果がありません。
M字ハゲの原因は男性であるテストステロンが5α-リダクターゼによりジヒドロテストステロン(DHT)に変わるのですが、DHTが育毛を抑制してしまうのです
- テストステロンが5α-リダクターゼによりDHTに変化する
- DHTが育毛を抑制する
ですから、M字ハゲを抑制するにはDHTを抑制する必要があるのです。
プロペシアの作用は5α-リダクターゼ抑制作用です。
しかし、問題は、、、
プロペシアには性機能を抑制する副作用があるのです。
発生頻度は1~5%ですが、性欲減退や勃起不全の副作用があることは間違いのないことです。
性機能に関する副作用のない育毛剤
性機能に関する副作用のない、M字ハゲ用の育毛剤もあります。
フィンジア、プランテル、ブブカ、チャップアップなどです。
なかでも最近注目されているのが、「クローバーエキス」などを主体にしたフィンジアで、
リアップの主成分であミノキシジルの3倍の効果があるとのことで品切れ状態です。
詳しく見る ⇒ フィンジア
M字ハゲの予防と治療を分けて考える
M字ハゲである男性型脱毛症の治療薬はプロペシアだけです。
プランテルやブブカ、チャップアップは、M字ハゲに有効な成分が含まれていると厚労省が認可した医薬部外品ですが、医療用医薬品のプロペシアの方がより効果が期待出来ます。
しかし、性機能に関する副作用が心配なのです。
あなたのM字ハゲはどの程度?
M字ハゲがかなり進行しているのであれば副作用に目をつぶってプロペシアを飲む必要があるのかも知れませんが、まだそんなに進行していないのであれば、医薬部外品の育毛剤でも充分だと思います。
- M字ハゲの治療 : 副作用があるが大きな効果が期待できる プロペシア
- M字ハゲの予防 : AGAに効果があり性機能の副作用がない フィンジア
と分けて考えるのも良い方法です。
詳しく見る ⇒ フィンジア
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