頭髪への男性ホルモンと女性ホルモンの働き
日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。
今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
目次
はじめに
体毛の発育には男性ホルモンも女性ホルモンも重要な働きをしています。
男性ホルモンも女性ホルモンも頭髪の発育に必要なのですが、
男性と女性では薄毛の原因は全く異なります。
薄毛の解消には、原因に見合った育毛剤を使用する必要があります。
あなたの育毛剤の効果はあなたの薄毛の原因に合った育毛剤ですか?
体毛には種類がある
私達の体には様々なところに毛が生えていますが、この体毛には種類があるのです。
「無性毛」 と 「性毛」 で、無性毛は、「両性毛」ともいわれることもあります。
「無性毛」と「性毛」は生える部位が異なりますが、「性毛は」さらに、「両性毛」と「男性毛」に分けれます。
- 無性毛
頭髪
眉毛
睫毛
手足の毛
- 性毛
両性毛
腋毛
陰毛男性毛
髭
胸毛
陰毛の上部
背中の毛
頭髪(前頭部・頭頂部)
「無性毛」と「性毛」の違いは、
- 無性毛 : 男女ともに生え、性ホルモンの影響を受けにくい
- 性毛 : 二次性徴期以降に発毛し、性ホルモンの影響を受ける
両性毛 : 男性ホルモンの影響を受ける
男性毛 : 男性ホルモンの影響を強く受ける
男性ホルモンの作用
男性ホルモンであるテストステロンは、性毛といわれる陰毛や脇毛の部分の毛根部に作用し、毛母細胞の細胞分裂を活発にして陰毛や脇毛を生えさせます。
また、男性ではよりテストステロンの分泌が盛んですから、髭、胸毛、陰毛上部の下腹などを発毛し、四肢の毛もより一層濃くなります。
頭髪でも部位によって違う
お気づきになりましたか?
「頭髪は無性毛」なのですが、頭髪の「前頭部と頭頂部は男性毛」なのです。
男女で頭髪のハゲ方が異なる
女性のハゲは、頭頂部全体が薄くなる、「びまん性脱毛症」で、ハゲというよりは薄毛です。
一方、男性のハゲは、M字ハゲといわれるこめかみ部分が後退するハゲで、男性型脱毛症(AGA;Androgenic Alopecia)といわれるハゲと、O字ハゲという頭頂部が脱毛するハゲです。
頭髪に対する男性ホルモンの働き
男性ホルモンであるテストステロンは、性毛や髭、胸毛、四肢の毛などの発毛を促進するのですが、前頭部と頭頂部における男性毛では異なった働きをしているのです。
テストステロンは、5α-リダクターゼという酵素によってジヒドロテストステロンン(DHT)というより活性の強いホルモンに変化するのですが、前頭部と頭頂部に作用すると、発毛を抑制してしまうのです。
これが、AGAとも男性型脱毛症の原因なのです。
この男性ホルモンの影響を受けやすいのが、前頭部と頭頂部であり、M字ハゲやO字ハゲといわれる男性特有の脱毛症が起こるのです。
側頭部や後頭部などはこの男性ホルモンの影響を受けにくく、ハゲているヒトでも側頭部や後頭部には毛が残るのです。
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女性ホルモンの頭髪への作用
女性ホルモンは、頭髪にどのような影響をおよぼすのでしょうか。
毛には、「毛サイクル」という周期があります。
- 成長期
- 退行期
- 休止期
という周期で、この周期が繰り返され、毛が生え替わっているのです。
男性型脱毛症では、DHTによって成長期が短縮され、毛が充分に成長しないまま退行期に移り、脱毛してしまうのです。
女性ホルモンであるエストロゲンは、毛乳頭細胞に作用して、毛の成長を抑制する(成長をゆっくりさせる)効果があります。
つまり、エストロゲンにより成長期が長くなることからから、退行期に移行して抜け落ちるまでの期間が長くなるのです。そのため、女性は男性よりも頭髪を長く伸ばすことができるのです。
女性ホルモンの減少は薄毛の原因
女性における女性ホルモン(エストロゲン)は、20歳代をピークに減少します。
そして、40歳後半になると閉経を迎えエストロゲン急激に減少します。
エストロゲンは、女性において髪の成長期を維持する上で重要な働きをしていますので、エストロゲンが低下すると、頭髪の成長が十分おこなわれなくなり、髪の毛が細く短い毛になってしまうのです。
- 頭髪のハリがない
- 頭髪のコシがない
これは40歳代の女性の悩みですが、原因は「エストロゲンの低下」なのです。
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男性と女性の薄毛に対する対策は異なる
いかがでしたでしょうか、、、
男性ホルモンも女性ホルモンも頭髪をはじめ、体毛に対して重要な働きをしています。
そして、男性と女性では薄毛の原因が異なるのです。
いくら高価な育毛剤を使用しても、原因に合った育毛剤を選ばなければ十分な効果が期待出来ません。
あなたの育毛剤の効果をもう一度見直してください。
詳しく見る >> 40歳代の女性の薄毛対策
詳しく見る >> M字ハゲの対策
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