消費者庁はブブカに課徴金1,747万円の納付を命じた
日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。
今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
今日も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。
はじめに
ブブカという育毛剤をご存じですか?
株式会社T.Sコーポレーションという会社が販売している育毛剤です。
M-034という「北海道ミツイシコンブ由来エキス」を高密度に配合し、
毛根上部の活性を上げることで発毛を促進し、
動物実験でも発毛促進効果が確認されているとして販売し、
累計販売本数が150万本を突破したという育毛剤です。
詳しく見る ⇒ ブブカの育毛効果を検証する
しかし、2021年3月に、
消費者庁は、根拠がない宣伝販売をしたということで【措置命令 】処置を講じたのですが、
消費者庁はT.Sコーポレーションに1,747万円の課徴金納付命令を発出しました。
消費者庁はブブカに1,747万円の課徴金納付命令
消費者庁は、2021年3月22日に、
T.Sコーポレーションが販売する育毛剤ブブカについて、
ニュースサイトに、
たった2ヵ月で髪がフサフサになった
などとする広告を掲載したが、
T.Sコーポレーションが消費者庁に提出した資料では合理的な科学的根拠が認められないとしてかったとして措置命令を出したのです。
消費者庁は「BUBKA ZERO」と称する育毛剤及び同育毛剤を含むセット商品の各商品に係る表示について、
景品表示法に違反する行為(同法第5条第1号(優良誤認)に該当)が認められたことから、同法第7条第1項の規定に基づき、措置命令を行った。
詳しく見る ⇒ 消費者庁
消費者庁が問題としたのは、
成功報酬型のアフィリエイト広告でにおいて、
『有名大学がマウス実験で実証』 医療関係者も勧める『90%がフサフサになった育毛剤』がヤバイ!」
『有名大学がマウス実験で実証』 医療関係者も勧める『90%がフサフサになった育毛剤』
などと科学的根拠が無いと指摘したのです。
コレに続き消費者庁は2021年9月22日、
短期間で発毛効果が得られるように宣伝した広告には科学的な根拠がなく景品表示法違反(優良誤認)に相当するとして当たるとし、T.Sコーポレーションに課徴金1,747万円の納付を命じたのです。
消費者庁は、本日、株式会社T.Sコーポレーションに対し、同社が供給する「BUBKA ZERO」と称する育毛剤を含む「スカルプケアコース」及び「トータルケアコース」と称する各セット商品の各商品に係る表示について、景品表示法第8条第1項の規定に基づき、課徴金納付命令を発出しました。
詳しく見る ⇒ 消費者庁
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薄毛は2ヵ月ではフサフサにならない
今回の消費者庁が指摘した問題は何だったのでしょうか?
ブブカは大阪府吹田市にあるT.Sコーポレーションが独自に開発企画した育毛剤で、
天真堂にという製造メーカーに委託製造している製品です。
ブブカの主たる有効成分は他社の育毛剤などにも含まれているM-034という北海道のミツイシコンブ由来エキスで、ミツイシコンブ由来エキスには育毛効果があることが知られています。
M-034は毛根に作用して毛母細胞の活性を上げる作用が有り、ブブカはこれを高密度に配合した育毛剤だったのです。
では何が悪かったのでしょうか?
たった2ヵ月でふさふさ
という文言が指摘されたのです。
頭髪など私たちの体毛には「毛サイクル」というものがあります。
私たちの髪の毛の寿命は約4~6年間です。
抜けた後には、再び新しい毛が生え次第に成長してきます。
髪の毛は、1日に約0.3ミリ伸び、1カ月で約1センチ伸びます。
この毛サイクルの期間は育毛剤などで変えることはできませんから、
2ヵ月でフサフサなどと言うことはあり得ないのです。
医薬品であるリアップでも「最低でも4週間は継続して使ってください」と記載されているのです。
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まとめ
私たちの髪の毛には毛サイクルという周期があり、育毛剤ではもちろん医薬品でも変えることはできません。
一度抜けた毛は再び生えてきますが、
- 1カ月で約1センチ
- 1年で約15センチ
しか伸びないのです。
薄毛や若ハゲも適切な育毛剤や医薬品を用いれば、再び生えてくることは可能ですが、
半年や1年はかかることを覚悟しておいてください。
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