リアップは薄いから効果がないのか

リアップはAGAに効果がない?という記事を書いたのですが、

 『効果がないのはミノキシジルの濃度が薄いからではないんですか?』という質問を受けました。

今日は、ミノキシジルの濃度について書いてみます。

 

 リアップにはどうして2つの濃度があるのか?

リアップには、有効成分であるミノキシジルが1%の商品と、5%の商品があるのですが、それについては開発の歴史を知る必要があります。

 

リアップ開発の歴史

リアップの有効成分はご存じのように、ミノキシジルという化学物質です。

ミノキシジルは、米国の製薬会社アップジョン(現ファイザー)社が、血圧降下剤として1963年に開発した経口薬で、

1969年から臨床試験が開始されたのですが、服用患者に副作用として発毛が見られ育毛効果のあることが分かったのです。

 

そこで、1972年から育毛剤としての臨床試験が開始され、1981年に行われた18歳から49歳の 薄毛の男性2300人に対する試験で、

6ヵ月で60%以上に、12ヵ月で84%に何らかの発毛効果が確認され48%で顕著な効果が見られました。

 

アメリカでは、1985年に申請し、3年後の1988年8月に医療用医薬品として承認されました。

 

さらに、8年後の1996年にはドラッグストアーでも購入出来る一般医薬品として(OTC薬)としての認可を受ています。

 

米国では「ロゲイン」、欧州などでは「リゲイン」の製品名で、およそ90ヵ国で発売され、うち24ヵ国では一般医薬品としても発売されています。

 

日本では1985年に大正製薬がアップジョンと開発・製造・販売に関する契約を結び、

国内での臨床試験を経て1992年に厚生省および中央薬事審議会に承認申請を行い、1999年2月に一般医薬品として承認されました。

 

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リアップの2つの濃度の理由

リアップには濃度が2つあり、

また、

女性は5%溶液は使えません。

 

これはどうしてなのでしょう?

リアップシリーズ

国内では、ドラッグストアーなどで購入出来る一般医薬品は、医者が処方する医療用医薬品として永年使われ、

効果や安全性が充分確認された後に、病院で処方される用量かあるいは多少低い用量で製品化されるのが一般的です。

 

大正製薬はミノキシジルを医療用医薬品でなく一気に一般医薬品として発売するという「ダイレクトOTC」という方法で国内申請したのです。

 

したがって、1985年に導入契約し安全性試験などで長期の審査期間を要し、発売までに14年かかっています。

 

大正製薬が国内契約を結んだ時点では、

アメリカのでミノキシジルの濃度は2%であることから、体格が小さい日本人にあわせて1%溶液で試験を開始したのですが、

大正製薬が開発研究をしている間にアメリカでは5%溶液になり、さらに一般医薬品になったのです。

 

大正製薬は1%での試験を行っていたために途中で用量を変えることはできず、

1999年に1%溶液で発売を開始し、その後、ミノキシジル5%溶液での試験をやり直して2009年6月に5%溶液の『リアップX5』が発売されることになったのです。

 

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ミノキシジルの濃度と製品

ネット上に、

個人輸入を利用すればリーズナブルな値段で高機能な育毛剤を買うことができるので薄毛者にとってはこの上なくありがたいものです。
日本にだけ目を向けているとリアップしか選択肢がないので治るものも治らないことになる可能性が高いといえます。
海外製のミノキシジル系育毛剤はいろんな種類があるけどたぶん一番人気が高いのはポラリスシリーズなんじゃないかなと思います。
アメリカのポラリスって会社が作ってる育毛剤でバリエーションがたくさんあり、濃い濃度を選択できます。
ミノキシジルの高い濃度を使えばもっと発毛効果を期待できます。

 というような書き込みがありました。

 

大正製薬の『リアップ』は、海外で販売されているミノキシジル系育毛剤に比べると価格が高いため、

『ロゲイン』等の海外商品を個人輸入して使用しているヒトもいますし、

個人輸入代行をするサイトがたくさんあります。

 

国内での未承認薬を個人使用で輸入(1回に2日月分の使用量)して使うことは法的には問題は有りませんが、

商品の品質や副作用等については、全て自己責任となります。

 

 海外のミノキシジル製剤の濃度

国内で承認されているミノキシジル製剤は、リアップだけで、濃度は1%と5%の製剤だけですが、個人輸入で手に入れることができるミノキシジル製剤にはどんな製品があるのか調べてみました。

■アクタビス ミノキシジル2%、5%
■カークランド ミノキシジル5%
■イクエイト ミノキシジル5%
■スペクトラルDNC ミノキシジル5%
■ヘッドウェイ ミノキシジル5%
■リグロー(レグロー) ミノキシジル5%
■ビタミノックス ミノキシジル5%
■ザンドロックス ミノキシジル5%、12.5%、15%
■ジェンヘアー ミノキシジル5%、15%
■ノキシジル(タイ製ロニテン) ミノキシジル5mg、10mg
■ポラリスNR-0X シリーズででており、最高濃度はミノキシジル15% 

その濃度のミノキシジルであなたに合っていますか?
日本で販売が許可されているミノキシジルには、リアップがありミノキシジルの濃度が2%と5%のもだけです。
個人輸入サイトで手に入るミノキシジルは、様々なミノキシジルの濃度があり15%のミノキシジルもあります。
このように、様々な濃度で売られている理由を考えた事がありますか?

これだけ沢山の種類が売られているのには、理由があります。
個人個人に見合ったミノキシジルを使わないと、適切な効果がでないからだと考えられます。

こんな言葉で煽って、海外からの個人輸入を勧めているサイトもありますが、これは犯罪に近いですね、、、。

 

絶対にこんな言葉に煽られて、ミノキシジル15%製品などを購入してはいけません。 

 

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高濃度ミノキシジルの効果

2012年に、米国のFDAが高濃度のミノキシジルの育毛剤の発売の中止と製品回収を指示したとの報道があり、ネット上で大騒ぎになったことがあります。

「10%以上とか15%以上のものは安全性が確認されていない」として、FDAの認可を受けていない特定のメーカーは製品を回収してともいわれています。

 ポラリス

海外で15%の高濃度ミノキシジルが発売されたときに、

国内でも、夜に高濃度ミノキシジルを塗布、翌朝は低濃度を塗布、使用法が流行ったのだそうです。

 

高濃度ミノキシジルは空気に触れて酸化がはじまると固まるという特性があることから、毛穴を埋めてしまうことがあり、

塗布後5~6時間以上経過したミノキシジルには薬効もなくなり、

さらにそこに低濃度を塗布すれば毛穴を埋めるミノキシジルが増えるだけで逆効果になるということからその使用方法は中止されたそうです。

 

高濃度ミノキシジルでは、かぶれたりすることが多いそうですが、

ミノキシジルが凝固しやすいことから、軟化剤にかぶれている場合が多いそうです。

 

低濃度でも、ロゲインでは頭皮の痒みや発赤が多いのですが、リアップでは添加剤を改良し、頭皮の痒みや発赤の発生を抑える努力をしたとのことです。

高濃度ミノキシジルの効果については、

国内の薬事法で承認されていませんので、効能効果を謳うことは薬事法違反になりますので、購入して自分で確かめるより確認の仕様がありません

 

ミノキシジルの内服薬と副作用

欧米諸国では医師の処方によりミノキシジルの内服も行われていますが、

内服では確実に成分を吸収させることができるため育毛効果も高いといわれていますが、ミノキシジルタブレットは脱毛症の適法はないのです。

 詳しく読む ⇒ ミノタブは安全で効果があるのか

 

ミノキシジルを内服すると頭皮だけではなく、全身の血管が拡張するため、血流が滞りがちになり血液循環が悪くなり、心臓の拍動数が上昇します。

それでも血液循環が正常化しない場合には、全身に強い浮腫が生じることになります

 

浮腫は体表だけではなく、内臓でも浮腫が起こり、肺に水が溜まり呼吸困難に陥りやがて死に至るケースもあります。

 

海外でのミノキシジルの服薬時には浮腫を調べるために毎日の体重測定が義務付けられ、

医師が診察を行い、血圧や浮腫をコントロールする薬の処方なども行われます。

 

ミノキシジルタブレット

 

ミノタブの副作用

FDA(アメリカ食品医薬品局)は、ミノキシジル・タブレットには副作用が有ると警告しています。

 

副作用の種類は、

  • 腎性全身性繊維症 : 皮膚が腫れる。又は硬くなることで手足が動かしにくくなる。
  • 高カリウム血症 : 不整脈・頻脈・筋力の低下を起こす。
  • 心室肥大 : 心臓の心室が大きくなる。
  • 心外膜液異常 : 心外膜液に異常があれば増えても減っても心臓に負担がかかる。
  • 多臓器不全 : 心臓に負担がかかることで、その他の臓器も機能障害を起こす。

 

国内でミノキシジルタブレットを服用するには

国内での内服薬は、

動物を用いた試験において、犬が心臓破裂で死亡するという副作用が発生し、

国内での経口剤の開発は中止され、今後とも開発が行われることはないでしょう、、、。

 

ですから、

国内でミノキシジルタブレットを服用すると言うことは、何があっても全て自己責任だと言うことを自覚すべきです。

 

多くの方がネットで購入したり、

一部の育毛・発毛クリニックで処方されているミノキシジルタブレットは、血圧降下剤として使用されていた医薬品で、育毛薬ではないのです。

 

個人輸入により、ミノキシジルの内服薬であるLoniten(ロニテン)やそのジェネリック医薬品を簡単に入手することは可能なのですが、

国内では未認可の薬である上、本来の用途は高血圧治療のための血管拡張薬で、

服用する事によって重篤な症状を引き起こす可能性があることを覚悟して服用を開始すべきなのです。

 

ロテニンとは

錠剤タイプのミノキシジルといえば、ミノキシジルタブレット・ミノタブが有名ですが、

実は、先行品であるロテニンのジェネリックなのです。

価格的に安いので、正規品のロテニンよりもミノタブの方が有名になってしまいました。

ロニテン

 ロニテン5mg:Minoxidil(ミノキシジル) 5mg

ロニテン10mg:Minoxidil(ミノキシジル) 10mg

海外ではロニテンを育毛目的で使用しても服用しての効果に対してのリスクがあまりにも高く、

FDAなどによって明確に育毛目的には適さないと発表されていますが、

日本の検索エンジンでミノキシジルタブレットやロニテンを検索すると、育毛効果が書かれており、育毛薬と思われるでしょうが、

英語のサイトでミノキシジルタブレットやロテニンを検索をすると、血圧降下剤としての説明と副作用として毛が増えることがあるとの説明しかないのです。

 

ミノキシジルタブレットやロニテンは高血圧のための薬で、育毛薬として承認している国はひとつもないのです。

誰でもフサフサした頭髪を維持したいものです

高濃度でミノキシジルは認可されていない高血圧の薬です

あなたの頭髪に使うにはリスクが大きすぎます 

 

 

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