若ハゲの育毛剤を選ぶ時の注意点
日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。
今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
今日も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。
目次
はじめに
育毛剤を選ぶ時に一番大事なことは、
- 自分の若ハゲに合った育毛剤を選ぶこと です
若ハゲといっても種類があるのです。
大きく分けて、O字ハゲとM字ハゲです。
O字ハゲは頭頂部が薄くなるハゲです。
M字ハゲは両側のこめかみ部分の生え際が後退していくハゲです。
あなたの若ハゲの原因を知っていますか?
貴方のハゲはおそらく、こめかみ部分の生え際が後退していくM字ハゲではないでしょうか。
最近、M字ハゲの若いヒトが増えているのです。
O字ハゲとM字ハゲの違い
O字ハゲとM字ハゲとでは、原因が異なるのです。
O字ハゲの原因
O字ハゲは比較的年齢の高いヒトに見られます。
O字ハゲは、頭皮の血行不良などに起因することが多く、その原因としては、
- 食生活の乱れや栄養の偏り
- 睡眠不足やストレス
- 頭皮環境の悪化
- 加齢
- 喫煙
が考えられています。
髪の毛は、毛穴の奥にある毛包という部分にある毛母細胞と毛乳頭細胞によって生み出されるのですが、これらの細胞が
- 加齢によって毛母細胞や毛乳頭細胞の活性が低下
- 頭皮の血行が悪く充分な栄養素や酸素が供給できない
- 栄養素の偏りなどで髪が成長する栄養が足りない
などによって髪の毛の成長が悪くなることに起因しているのです。
M字ハゲの原因
上に挙げた、O字ハゲの原因に加えて、
- 男性ホルモンが毛の成長を阻害している
ことが大きな原因なのです。
このサイトでも何回かご説明しましたように、
男性ホルモンであるテストステロンは、5α-リダクターゼという酵素によって活性がさらに高いジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンに変化するのですが、DHTは発毛を抑制してしまうのです。
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育毛剤のタイプには5つある
スーパーには数え切れないほどの育毛剤が並んでいます。
さらに、テレビでも育毛剤の宣伝が流れ、ネットでも無数といって良いほどの数の育毛剤が売られています。
自分の若ハゲに合った育毛剤を選ぶ、といってもどれを選んだら良いのか全くお手上げの状態だと思います。
実は、たくさんの育毛剤が売られていますが、そのタイプはせいぜい5つのタイプに分けられるのです。
- 血行促進 → リアップ(医療用医薬品)
- 男性ホルモン抑制 → プロペシア(医療用医薬品)
- 毛母細胞活性促進 → M1ミスト
- 皮脂分泌抑制 → スカルプD(シャンプー)
- 頭皮保湿
血行促進タイプ
上にも書きましたように、ハゲの原因には「頭皮の血行不足」が挙げられます。
種々の原因で頭皮が硬くなり(多くのハゲの方では頭皮が硬くなります)、毛母細胞や毛乳頭細胞に充分な血液が供給できなくなっています。
血行促進タイプの育毛剤では、血管を拡張させ、血流を改善する作用が有ります。
血流を促進する物質としては、化学成分ではリアップのミノキシジルや塩化カルプロニウムなどがあります。天然物質としては、唐辛子のトウガラシチンキ、生姜のショウコウチンキ、センブリ、にんにく、サンショウのエキスなどが使われています。
男性ホルモン抑制タイプ
M字ハゲである男性型脱毛症の原因である5α-リダクターゼ抑制作用のある育毛剤です。
抗男性ホルモン作用として女性ホルモン作用のある物質が使われます。化学物質では、飲む育毛剤として有名なミノキシジルのフィナステリドがあります。
また、女性ホルモンである、天然物としては、大豆に含まれるイソフラボン、ノコギリヤシのエキスなどがあるようですが、科学的に5α-リダクターゼ抑制作用が証明されているのはイソフラボンだけで、ノコギリヤシエキスについては賛否両論あるようです。
毛母細胞活性促進タイプ
髪の毛を作り出す毛母細胞や毛乳頭細胞を刺激して発毛を促進するタイプの育毛剤です。
化学物質では、塩化カルプロニウム、ペンタデカン酸グルセリド、アデノシンなどがあります。天然物ではフォフォラ抽出エキス、プラセンタ(胎盤)エキスなどが使われています。
皮脂分泌抑制タイプ
毛穴に皮脂を分泌している皮脂腺の働きを抑制するタイプです。皮脂が過剰に分泌されると毛穴を防いだり発毛環境が悪くなります。
皮脂はシャンプーで除去できますが、皮脂分泌が過剰なときにはこのタイプを使うことも良いでしょう。
成分は化学物質では、塩酸ピリドキシン(ビタミンB6)、グリチル酸カリウム、レヒチンなど。天然物では、可首エキス、オドリコ草エキスなどがあります。
頭皮保湿保護タイプ
頭皮が乾燥してフケがたくさん発生すると、粃糠性脱毛症が発生します。これはフケが毛穴を防いでしまい発毛環境が悪くなるためです。
フケを防ぐには頭皮を適度に保湿する必要があります。成分としては、ビタミンE、サリチル酸などが使われます。
育毛剤にはビタミン類、保湿剤、皮膚刺激剤、かゆみ止め、角質柔軟剤、などを配合し独自の特徴を出しているものが非常にたくさんあります。
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M字ハゲには男性ホルモンを抑制するタイプの育毛剤
どの育毛剤もそれなりの育毛効果はあると考えられます。
別の頁でもご説明しましたが、育毛剤は法的には、
- 医療用医薬品
- 一般医薬品
- 医薬部外品
- 化粧品
の4つに分けられています。
医療用医薬品は医者が処方する薬ですから、病院で診察を受けなけれ手に入れることはできません。
一般医薬品は薬局で購入出来る薬です。
医薬部外品は厚生労働省が効能を認めた育毛剤です。
育毛剤の効果の強さ
早く若ハゲを解消したいと思うのは皆さん同じですが、自分のハゲに合った育毛剤を選ばなければ最高の効果を得ることはできません。
まず、
- 貴方の若ハゲの種類を考えてください(O字ハゲ/M字ハゲ)
- 貴方の若ハゲの原因を考えてください
そして、最適なタイプは、、
- O字ハゲ → 血行不足 → 血行促進タイプ
- M字ハゲ → 男性ホルモン → 男性ホルモン抑制タイプ(5α-リダクターゼ抑制作用)
男性ホルモン抑制タイプの育毛剤
一番有効なものは、医療用医薬品である『プロペシア』だと思います。
医療用医薬品ですから、皮膚科やAGAクリニックで診察を受ける必要がありますが、比較的簡単に入手することができ、費用は月に1万円程度です。
しかし、プロペシアには、「性機能に関する副作用」の発生が明記され、20歳未満の男性や女性には使用禁忌になっていますので、注意が必要です。
このサイトでもプロペシアの副作用については何回か書かせていただいております。
リアップは最も売れている育毛剤ですが、血行促進タイプで男性ホルモン抑制作用はありません。
M字ハゲの方が使用しても効果はなくはないと思われますが、M字ハゲの根本原因である5α-リダクターゼ抑制作用はありませんので、M字ハゲが進行する心配が残ります。
医薬部外品で、5α-リダクターゼ抑制作用が有る育毛剤は、
- フィンジア : 植物エキス成分が5α-リダクターゼを抑制する
- ヘアドーン、ブブカ、チャップアップ :ノコギリヤシによる5α-リダクターゼ抑制作用
のようです。(その他にも有りましたら、随時、記載していきます)
イソフラボンの5α-リダクターゼ抑制作用は科学的に証明されていますが、ノコギリヤシエキスについては賛否両論があるところです。
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育毛剤を選ぶ時の注意点のまとめ
長くなりましたが、最後に、注意点をまとめてみます。
- 自分の若ハゲのタイプに合った育毛剤を選ぶこと
- 成分を確認し科学的根拠に基づいて育毛剤であること
- 少なくても6ヵ月は使い続けること
- 使用上の注意を十分読むこと
そして、若ハゲ対策で最も重要なことは、
- 育毛剤だけに頼らないこと
- 生活を見直し髪の毛にいい食べ物を摂ること
です。
髪の毛にいい食べ物と自分の若ハゲに合った育毛剤で必ず若ハゲは解消できます。
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