体毛と男性ホルモンの関係
体毛でも部位によって性質が違うことをご存じですか?
若ハゲやM字ハゲともよばれる男性型脱毛症は、
男性ホルモンが原因で起きることは何回もお話ししたのでご存じだと思います。
目次
体毛でも部位によって性質が違う
- でも、チョット不思議?
- 何だか納得いかない、、、
そのように感じているのではないですか?
だってそうですよね。
- 胸毛やヒゲは男性ホルモンの作用で生えてくるのに、、、
- 男性ホルモンがハゲの原因だなんて、矛盾している!
そのとおりです。
でも、頭髪、眉毛、まつげ、口ひげ、胸毛、ワキ毛、スネ毛、、、これらは私たちの体毛なのですが、実は種類が違うのです。
私たちの体毛は、性毛といって性成熟に伴って生える毛と、性成熟には関係なく生える無性毛があるのです。
<性成熟に関係ない毛>
【無性毛】: 性ホルモンが関係しないで発毛する毛
(眉毛・まつ毛・手足の毛・頭髪の側頭部および後頭部)
<性毛:性成熟に伴って生える>
【両性毛】: 性ホルモン発毛に関係するが、男女共に持ち合わせた毛
(ワキ毛・陰部下部)
【男性毛】: 男性ホルモンが発毛に大きく関わる体毛で男性にしか生えない
(ひげ・胸毛・背中・耳毛・手足の硬い毛・陰部上部・
頭髪部分の前頭部、後頭部)
単に毛といっても全く違う性質なんですね、、、
同じ頭髪でも部位によって性質が違う
上の分類を見てお気づきですか?
そうですね。
頭髪といっても部位によって性質が違うのです。
【無性毛】: 性ホルモンが関係しないで発毛する毛
頭髪の側頭部、後頭下部
【男性毛】: 男性ホルモンが発毛に大きく関わる体毛で男性にしか生えない
頭髪の前頭部、後頭部
頭髪でも、前頭部、側頭部、後頭部 とでは性質が違うのです。
- 側頭部、後頭下部 → 男性ホルモンに支配されない
- 前頭部、後頭部 → 男性ホルモンに支配される
ですから男性型脱毛症(AGA)はM字ハゲといわれるようにM字型にハゲるのです。
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女性の薄毛も男性型脱毛症です
女性でも更年期を過ぎれば薄毛の方が目立つようになります。
でも、ウィッグという部分カツラを使っている方が多いので余り気付かないのですが、、、。
更年期過ぎに見られる女性の薄毛も原因は男性ホルモンです。
女性の方はきっと、エッツ!! と驚きでしょうね。
女性なのに男性ホルモンが、、、とお思いでしょうが、
女性にも男性ホルモンであるテストステロンが副腎から分泌されているのです。
量は男性に比べれば非常に少ないのですが、、、。
女性の薄毛も5α-リダクターゼによるジヒドロテストステロン(DHT)
男性の男性型脱毛症の原因は、
テストステロンが5α-リダクターゼによりジヒドロテストステロン(DHT)に変えられ、DHTが育毛を阻害するため、だとお話ししました。
女性の薄毛でも同じことなのです。
閉経によるホルモンバランスの変化
- 閉経前: 女性ホルモン 100、男性ホルモン 30 (10:3)
- 閉経後: 女性ホルモン 30、男性ホルモン 30 ( 1:1)
女性は50歳頃に閉経を迎え、卵巣からの女性ホルモンの分泌がガクンと減少します。それに伴ってホルモンバランスが大きく変わり、
男性ホルモン量が相対的に増えることになるのです。
男性型脱毛症の原因は未だ未解明
男性型脱毛症は、テストステロンが5α-リダクターゼによりジヒドロテストステロン(DHT)に変えられ、DHTが育毛を阻害するのですが、
5α-リダクターゼにはI型とⅡ型があるのです。
I型は、全身の様々な細胞に存在し、DHTは筋肉の発達、性欲、男性らしさなどの精神面とか種々の男性ホルモン作用を示すのです。
Ⅱ型は、外陰部の皮膚、前立腺、精のう、髭、前頭部の毛乳頭細胞など限られた部分にしか存在しません。
Ⅱ型で作られるDHTの方がより強力な作用があることが知られており、
AGAでもⅡ型5α-リダクターゼにより作られたDHTの方がより大きく関与しているのではないかと考えられているのですが、
まだ全て解明されたわけではないのです。
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