髪の毛の静電気を防ぐには

日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。

今日もご覧になっていただきありありがとうございます。

今日も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。

 

はじめに

冬の時期の髪のまとまりの悪さ、、

それは髪の毛に静電気が発生するためです。

静電気を防ぐためになぜ静電気が発生するかを知る必要があります。

 

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静電気とは何か?

「静電気」というと髪の毛を思い出しませんか?

小学校の理科の時間に、下敷きで髪の毛をコスって離すと、髪の毛が浮き上がりましたよね、、、 

髪の毛の静電気を防ぐためには

これが静電気です。

これは、重なり合った2つの物が離れる時に発生する静電気です。

服を脱いだ時や、マフラーを取った時などに“バチッ!”となるのが、静電気で剥離帯電が原因だったのです。

 

 静電気はどうして起きるのか

 

 人の体には非常に微弱な電気が流れているのです。

そして、私達の身体には、電気が溜まりやすいのです。

静電気の起きる仕組み
静電気の起きる仕組み2

 

身体の中には、プラスとマイナスの電子があるのですが、電気を帯びやすい、マフラーや下敷きなどで身体をこすると、

一方に電子が移り、プラスに帯電したものと、マイナスに帯電したものに分かれてしまうのです。

 

この、プラスやマイナスに帯電したもの同士が接触すると電気が流れてしまうのです。

 

これは、雷の現象と同じなのです。

髪の毛の静電気を防ぐ

 

髪の毛も静電気を発生しやすい

髪の毛も身体の中で静電気が発生しやすい部位です。

髪の毛同士が摩擦しあったり、プラスチックなどの静電気を起こしやすいプラしでブラッシングするだけで数万ボルトの電流が流れるといわれています。

髪の毛の静電気は、髪の毛にダメージを与え、枝毛、切れ毛、抜け毛などの原因になるだけでなく、空気中のゴミやホコリ、ばい菌なども引き付けてしまうため、衛生的にも好ましくないのです。

 

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髪の毛に静電気が起きる原因

髪の毛の水分含量はおおよそ11~13%程度だといわれています。

この水分含量を維持できれば、滑らかでツヤのある髪の毛を維持できます。

 

季節的な影響、アケアやカラーリング、パーマなどの影響もあり常に髪の水分を11~13%程度に保つのは非常に難しいことです。

特に、外気が非常に乾燥する冬期は髪の毛の水分含量も低下し、静電気が起きやすくなる時期です。

 

髪の毛が乾燥すれば静電気が起きやすい

髪の毛に静電気が発生する原因として最もあげられるのが乾燥です。

髪の毛は通常、11~13%の水分を含んでいるのですが、

これよりも水分含量が少なくなるとパサつきを感じやすくなる状態になり、静電気が起きやすくなります。

 

髪の毛にとって理想的な外気の湿度は湿度は60%なのですが、冬期の外気は20%近くにまでに下がってしまい、髪の毛は非常に乾燥しやすくなっているのです。

 

髪は水分量を失うと、跳ねやすくなったり、広がりやすくなりますし、髪の保護膜であるキューティクルが剥がれてしまうので、枝毛や切れ毛が発生して、見た目にも手触りもパサパサになってしまいます。

冬は極端に乾燥がひどく、髪の毛が静電気でダメージを受けてしまうと、髪の表面を覆っている“キューティクル”がはがれ髪の内部の水分や蛋白質を喪失しやすくなり、ますます髪の毛のダメージが進みます。

 

身の回りに停電しやすいものが多くなった

昔は髪の毛に静電気が起きにくく、枝毛、切れ毛、抜け毛も少なかったといわれています。

それは衣類の関係もあるのです。昔はナイロンやポリエステル等の化学繊維は少なく、衣類のほとんどは綿や絹といった自然繊維の衣類を着用していました。

また、会社のフロアーなどには化学繊維のカーペットが敷かれ帯電しやすくなっています。

さらには、昔のクシはツゲなどの木製でしたが、最近ではプラスチックのクシやブラシが普及した事も髪の毛に静電気を起こしやすくしている大きな原因です。

 

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静電気を防ぐには

 ではどうすれば静電気を防ぐことができるのでしょう?

部屋の湿度を保つ

上に書きましたように、正常な髪の毛は11~13%の水分を含んでいます。

この水分を保つための外気や室内の湿度は60%が最適です。

冬期の外気の湿度は20%台まで低下し、髪の毛の水分がどんどん失われます。

せめて室内の湿度を保ち、髪の毛の水分を失わないようにすることが大切です。

室内の湿度を保つことによって、髪の毛に静電気が起きるのを防ぐだけでなく、体や衣服の静電気も空気中の水分により自然に放電されます。

冬が近づき湿度が35%より下がるようになったら静電気が発生しやすくなるので、室内の湿度を50~60%ぐらいに保つように加湿器を使いましょう。

 

静電気がおきにくい服装を心掛ける

静電気の発生は服装によって大きく左右されます。

静電気を起こしやすく、髪の毛に好ましくない服の素材は、アクリル、ナイロンなどの合成素材です。

これらの素材は、非常に電気を帯びやすく、帯電した衣服と髪が擦れ合うことによって髪の毛が帯電してしまうのです。

静電気を帯びにくく、髪の毛にいい素材は麻や絹などの天然素材です。

冬期のマフラーなど、髪の毛によく触れる衣服だけでも天然素材のものを使用することによって髪の毛の静電気を大きく抑えることが出来ます。

 

静電気を起こしにくいブラッシを使用する

髪の毛のブラッシングは静電気を発生させる大きな要因の一つです。

プラスチックやポリエステル製のブラシは、帯電しやすく静電気を発生しやすいので、プラスチックやポリエステル製のブラシは好ましくありません。

できれば、木や獣毛(動物の毛)のブラシやクシを使えば、髪の静電気の発生を抑えるだけでなく、髪の毛をサラサラ、ツヤツヤにする効果があります。

特に、豚毛や猪毛などの獣毛のヘアブラシが特にお薦めです。やや高価ですがネット通販などで手に入れることが出来ます。

獣毛のヘアブラシは動物の毛が油分を含んでおり、髪の毛に適度な油分を補うからです。髪の毛をとかすたびに髪に油分が与えられ、静電気も防止してくれるのです。

 

椿油を使う

椿油は髪の毛の静電気防止対策に効果的だといわれています。

 椿油は、昔から薬用、食用、灯用油として使われ、日本人の生活ととても深く関わってきた北油です。

江戸時代には、女性の黒髪を艶やかに保つ化粧品として重宝されましたが、椿油に含まれるオレイン酸は髪の毛の表面をコーティングし、さらさら、つやつや、しっとりとした髪を保ち、静電気も防止してくれます。

オレイン酸を多く含む油は酸化しにくく、人の皮脂に最も近い油だといわれています。椿油は「オレイン酸を天然植物油の中で最も多くオレイン酸を含み、その濃度は85%も含んでいるのです。

椿油を使用した大手化粧品メーカーのシャンプーが大ヒットしたことがありますが、ツゲ櫛や豚毛、猪毛などのブラシに椿油を小量振りかけてブラッシングする昔からのヘアケアは、日本独特のもので、日本人の頃髪をつややかに保つ効果があるのです。

 

シャンプーを考える

シャンプーは頭皮や髪の毛の皮脂や汚れを落とすために行います。

皮脂は毛穴の皮脂腺から分泌され、頭皮や髪の毛の表面を覆い、乾燥などを防ぐ働きをしていますが、ほこりや汚れが付いたり、皮脂自身も酸化しますので定期的に洗い流す必要があります。

そのため、シャンプーの主成分は、皮脂を洗い流すために、界面活性剤が主成分です。

 

シャンプーに使われる界面活性剤には下記の6種類があります。

  1. 天然物 (天然物由来)
  2. 石けん系 (天然物由来)
  3. 脂肪酸エステル系 (天然物由来)
  4. アミノ酸系 (天然物由来)
  5. 高級アルコール系 (石油由来)
  6. 石油系 (石油由来)

そのうちの石油由来の界面活性剤や、石鹸系の界面活性剤は洗浄力が非常に強いのですが、皮脂を余分に洗い落とししてしまう傾向があるのです。

シャンプーの後に、髪がキシキシしてしまうのは皮脂が過剰に洗い流されてしまったからです。

 

冬期の乾燥した時期には静電気が起きやすいのですが、皮脂を過剰に洗い落としてしまうことは、静電気を起こしやすくるるだけでなく、髪表面のキューティクルにもよくないのです。

髪の乾燥を防ぎ、静電気が起きにくい髪の毛にするためには、使っているシャンプーを見直すのも一つの方法です。

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